公開日: 2022年12月27日
大きい前歯は削ることはできる？大きく見える原因や治療方法とその種類について
総人口1億2550万2千人の世界。その一人ひとりに歯が28〜32本あります。
色々な形の前歯がある中、大きく見えることについて悩んでいる人も多いはず。前歯は人が微笑んだ時にまず最初に対面した人に見える歯です。その時に人はそれほど気に留めていなくても、本人が気にしてしまうこともあるかと思います。第一印象は大事ですからね。
今回の記事では、前歯を削って小さくする治療方法とその種類についてご紹介致します。どなたか悩める方の手助けになれれば幸いです。
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前歯が大きく見える原因とは？
歯が大きく見える原因の中で、最も多いのが上の前歯が前方にあるという場合です。その他の原因には、側切歯（前から2番目の歯）が小さいということがあります。結構目から鱗のお話ですね。
上あごの1番目の歯が大きい場合には歯の横を歯に影響ない範囲で削って歯の幅を調整します。
側切歯が極端に小さい場合は上下の歯を綺麗に並べると受け口になる場合があるため、必要に応じて矯正治療と合わせて側切歯を大きくする補綴治療が必要となります。
前歯が大きく見える原因と治療期間
一般に馴染みがあまりないかもしれない「前歯を削る治療」。気になるのは費用の相場ですよね。
前歯を削るのは歯列橋矯正治療で歯並びを整え、歯を美しく並べるために歯を削ります。歯列矯正を受ける前に歯を削ることをスリッピングと言います。
歯を削る量は、エナメル質の厚みに対し３分の1程度（0.25~0.5mm）で痛みもなく、歯にとって問題のない処置です。ただし、エナメル質の厚みには個人差があり、薄い方は削れない可能性があります。そのため、治療の際は実績のある歯科医師に相談することをおすすめします。
前歯を削る費用相場
治療費については、事前の検査料・矯正装置料・通院時の調整料と、後戻りを防ぐ保定管理料などが必要になります。原則的に矯正歯科治療は自由診療なので、費用は矯正歯科により様々です。
平均的な相場については、以下のように10～150万円となりますが、症状や治療の内容によって異なります。
矯正の範囲 治療期間 費用
マウスピース矯正 上下・全体 1～3年 80～100万円
マウスピース矯正 上下・前歯中心 5ヶ月～1年半 10～70万円
ワイヤー矯正（表） 上下・全体 1～3年 60～100万円
ワイヤー矯正（表） 上下・前歯中心 1年前後 20～40万円
裏側矯正 上下・全体 1～3年 100～150万円
裏側矯正 上下・前歯中心 1年前後 35～60万円
削った前歯の寿命について
削った前歯は、栄養を届けられずにもろくなります。痛みなどの症状に気づきにくくなるなど、さまざまな要素が重なって、本来よりその寿命は約10年短くなり、また生存期間は平均5～30年になると言われています。
前歯を削るメリット・デメリット
前歯を削るメリット・デメリットは、主に箇条書きにするとこちらになります。
前歯を削るメリット
- 歯を動かすスペースを確保するため
- 歯の大きさを調整するため
- ブラックトライアングルの改善のため
- 歯列の安定性を図るため
前歯を削るデメリット
- 歯の強度が低下する
- 虫歯になりやすくなる
- 痛みや知覚過敏の元になる
- 神経を抜く必要が出ることも
前歯を削るにはどんな失敗のリスクがある？
失敗例①：歯根が露出した
失敗例②：歯列の悪さが悪化した
失敗例③：噛み合わせが悪化した
失敗例④：虫歯・歯周病になった
失敗例⑤：歯を削りすぎて治療に時間がかかった
失敗例⑥：抜歯で倒れこんだ歯をリカバリーできなかった
失敗例⑦：歯列矯正の効果が薄かった
などが主にあります。
前歯を削った後は手入れが必要
一度歯を削ると、削った場所が虫歯になりやすいというデメリットがあります。治療のために削るのに、どうしてそこから虫歯になりやすくなるのか疑問に思われる事でしょう。
歯を削ると、削った部分には凹凸が出来、お口の中の細菌が付着しやすくなります。歯の凹凸の部分で虫歯菌が繁殖すると、その部分が虫歯になってしまい、周囲に広がっていきます。歯を削ることで、虫歯菌が繁殖しやすい環境を作ってしまうことがあるのです。
また、削った部分を保険適用の銀歯で詰めたり被せたりすると、銀歯を装着した部分と歯の間に隙間が出来やすくなり、何年か経過した後にそこから二次虫歯になってしまう方が多いです。
歯を一部分でも削り取ると、歯の表面が内部の神経に近づきます。神経に近くなると痛みを感じやすくなり、冷たい食べ物や飲み物が歯にしみる知覚過敏を起こしやすくなります。
もし歯の神経に触れて激しい痛みが出る場合は、歯の神経を抜く治療が必要になることもあります。
前歯を削る治療の失敗の主な原因
歯を失った後の治療法としては、入れ歯、ブリッジ、インプラントなど様々な種類があります。
費用は入れ歯・ブリッジが1本7〜20万円、インプラントが1本40〜60万円です。
お手入れは毎日の歯磨きと毎食後の入れ歯の清掃。毎日の歯磨き、毎日の歯磨きと半年〜1年に1度のメンテナンスです。
削った後の前歯の美しさを保つために、手入れは手間暇かかりますが欠かせないでしょう。
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前歯を削る治療の流れ
上下の噛み合わせに違和感がでることもあるようです。
また、歯の形によってはマウスピースがズレやすい場合もあり、これが原因でかみ合わせが悪くなることがあるようです。そのほかにも、マウスピースの装着時間不足などが考えられます。
噛み合せに違和感を感じたら、早めに担当医に相談してみましょう。
前歯の治療は何度もやり直しはできませんし、そもそもやり治すべきことではありません。再治療となれば少なからず歯は削ることになり、必ず歯に負担がかかります。
一回の根管治療や一回の修復治療や一回のクラウン、ブリッジが勝負となります。しっかりとした治療計画を立て、しっかりとした材料を用いて、より丁寧な治療が求められます。
前歯の悩みを解決していくには、多種多様な治療手段（治療の基本である根管治療から歯周治療から骨造成や歯肉移植、抜歯窩保存術、エクストルージョン、クラウンレングスニング・歯肉切除、破折歯の接着など）が必要です。
それらは、正確な診査・診断があって（近年においては、歯科用ＣＴやマイクロスコープがその点を手助けしてくれています）初めて行くことになります。
そして、正しい診査診断から、治療手段と材料を適材適所に使っていく治療計画が前歯の治療には大切です。治療計画の立案は、歯科医師の知識と技術と経験が問われるところです。
それで治療方針の中で歯を削るという説明を受けて不安になる方が多いのですが、歯を削ると言っても、虫歯を治療する時のようにガツガツ削るわけではありません。
矯正歯科で歯を削ることをストリッピングとかIPR(interproximal enamel reduction)と言います。これは、歯と歯の間、つまり歯の横側を少しだけ削るもので、臨床的に安全性が確認されている安全な方法ですので安心して下さい。
前歯を削る治療を失敗しないために知っておきたい注意点3つ
前歯の治療は何度もやり直しは効きませんし、やり直すべきことではありません。再治療となれば少なからずも歯を削りますし、必ず歯に負担がかかります。一回の根管治療や一回の修復治療や一回のクラウン、ブリッジが勝負となります。
しっかりとした治療計画を立て、しっかりとした材料を用いて、より丁寧な治療が求められます。今回は治療を失敗しないために知っておきたい注意点を3つ箇条書きさせていただきます。
治療のポイントはなるべく削る量を少なくして、むやみに修復範囲を広げない事です。
漂白後その歯が折れたり割れたりしないように、ファイバーなどを用いて補強する事が大切です。それでも、薄い歯は折れたり、割れたりしやすいので、そうなる前にいつかどこかでセラミッククラウンでの修復をお勧めします。
治療のポイントとしては、どこの歯肉が正しいのかを歯の位置を見極めて、どこの歯肉を下げるのか、上げるのかを決定していく事です。
なるべく歯肉を退縮させないような、低侵襲な処置で歯石などの感染源をとり、メンテナンスクリーニングで歯周ポケットをきれいに保つ事がポイントです。
歯を削る痛みがある
歯を削った痛みは「痛み止め」で抑えられます。
施術直後は麻酔をしているため痛みは感じませんが、麻酔が切れると痛みが出てくることがあり、個人差はありますが、知覚過敏に似たしみるような痛みが１～２週間続く方もいらっしゃいます。
部分矯正では噛み合わせの改善は期待できない
噛み合わせの改善は期待できない。 部分矯正では全体の噛み合わせのバランスを整えるまでの作用はありません。 噛み合わせのバランスが悪いまま歯並びだけ整えたとしても、結局他の歯に負担が大きくかかることになるケースもあります。
歯並びは整って見えても、噛み合わせにズレがあれば、結局後戻りしてしまうリスクもあります。
費用が掛かる
費用は相談料5500円。検査料33000円。診断料77000円程かかります。
前歯を削る手術はどんな人におすすめ？
前歯を削る手術のメリット、デメリット、費用を語らせていただきました。
人とよく会う人で会話を主に仕事としている人や、以前から前歯が大きいことをコンプレックスにしていた人などにおすすめです。顔の大きな部分を変えることで、今までの悩みが解消され、過ごしやすく生きやすくなると思われます。
どうしても費用や時間がかかるのは否めないため、お仕事の時間への余裕が持てて、お金にも多少余裕がある方向けではないか、と考えます。
まとめ
いかがだったでしょうか。前歯が大きくて悩んでいる方の悩みが少しでも解消されれば嬉しいです。前歯を削る、というと、痛いイメージや高いイメージがつきもので、なかなか医療機関にかかれないという方も多くいらっしゃるように感じます。
きちんとした医師と出会い、相談を重ねながら治療していけば必ず求めていた前歯が手に入れられるはずです。
かけがえのない両親から譲り受け、持って生まれた前歯の形はとても大切な者です。ですが、大きすぎる前歯を気にしすぎてしまって「生きづらさ」を感じている人もいるのではないでしょうか。
「生きづらさ」を解消して、日々を楽しく過ごせるように「前歯を削る」ということに挑戦して、新たな自分と出会い、新しい人生を送れるようになるのも一つの手であると思います。
こちらの記事も、誰か悩んでいる人へのエールや背中を押す手助けへとつながればとても嬉しく思います。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
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