公開日: 2023年5月12日
顎が前に飛び出した「しゃくれ」といわれる症状に悩んでいる方は多く、容貌に影響が出るだけに深く悩み、しゃくれがどのようにすれば治るのか、それも、自分で治せるものなら治したいと考える人が多くいます。
本記事ではしゃくれの原因や自分で治せるしゃくれかどうか理解できるよう、しゃくれについて詳しく紹介します。
\どんな治療内容?料金はいくらかかる?こちらを要チェック!/
しゃくれは大人だけが悩んでいると思われますが、しゃくれの症状が顕著になるのは思春期ころからで、自我が目覚める思春期の子どもさんもしゃくれに悩んでいます。また、自分の子どもにしゃくれの傾向があると、親はしゃくれの進行を抑えようと気を使います。
また、しゃくれに苦しむ成人は、ひっそりとしゃくれ治療を受けようと考えますが、そもそも、どんな医院に通い、どのような治療を受けるのかもよくわかりません。
しゃくれに悩んでいる人々の声は「YAHOO知恵袋」にも多く見られます。
「しゃくれがめちゃくちゃコンプレックスです。みなさんはマスク外したらしゃくれの女だったら萎えますか?」
「しゃくれのせいで悩んでいます。私は高校2年生。女子です。かなりしゃくれています。・・・」
「しゃくれ顎が酷すぎてしんどいです…J Kです。周りの人にも言われるし、フェイスラインを辿ってみても本来のところより5センチぐらい顎出てます。・・・」
「YAHOO知恵袋」
ここにも女子高生の悩みの声が2件あり、どちらも切実なしゃくれの悩みが伝わってきます。しゃくれは多くの人々が思いつめる苦しい悩みです。
大きな悩みとなるしゃくれは、できるものなら秘密裏に、それも自分で治したいものです。では、なぜしゃくれるのか、しゃくれになる原因と症状について詳しく説明します。
しゃくれは、下顎が上顎より前に出ている状態のことで、受け口ともいわれます。厳密にいえばしゃくれと受け口は異なるのですが、受け口になるとしゃくれになることが大部分で、両者は密接な関係です。本記事では受け口をしゃくれの一種類としています。
しゃくれは、受け口・反対咬合(はんたいこうごう)・下顎前突(かがくぜんとつ)といった呼び方もあるように、さまざまな原因で下顎が上顎よりも前に出た状態です。
通常、人間の前歯は上の前歯が下の前歯よりも少し前の位置で生えそろっています。しゃくれた方によく見られる反対咬合(はんたいこうごう)のケースは、下の前歯が上の前歯よりも前に出ている噛み合わせで、異常な歯並びが原因で、ほぼ受け口になります。
しゃくれと思って悩んでいる方の中に、実際はしゃくれていないケースもあります。しゃくれかどうか判断する一つの方法がEラインです。
美しい横顔の基準といわれるEラインは横顔の状態で、鼻の先端から顎の先端まで一直線で引いたラインです。日本人の場合、Eライン上から上唇は少し後ろに位置し、下唇は少し後ろかEラインに接した位置にあります。この範囲に下唇があればしゃくれではありません。
結論からいえば、骨格や歯並びに起因する、ほぼ大部分のしゃくれは自分では治せません。
しゃくれが自分で治せないのは、しゃくれを発症させた骨格や歯並びは自分では矯正できず、治療が必要になります。
しゃくれの2大原因は「顎の骨格」と「歯並び」に大別できます。それぞれのケースごとに原因と症状について詳しく解説し、あわせて自分で治すことが困難な理由も説明します。
骨格が原因する代表的なしゃくれが「下顎前突症(かがくぜんとつしょう)」です。下顎が上顎より前に出ている状態で、受け口となりしゃくれます。下顎前突症は下顎の骨が大きくなり、前方に突き出すことで下の前歯が前方にずれる「反対咬合(はんたいこうごう)」という受け口になります。
下顎前突症は骨の形状だけに遺伝することが多く、自分で治療できる範囲の症状ではありません。
顎の骨格に問題はないのですが、歯並びが悪い場合にしゃくれとなることがあります。中でも、上顎の前歯が内側に傾斜し、下顎の前歯が外側に傾斜して生えると「反対咬合」になり、しゃくれとなります。
歯の生え方を自分で調整することはほぼできません。乳歯から永久歯に生え代わる時期に正しく生えるようにケアはできますが、生え方については矯正を含め歯科医師に相談するしかありません。
自分で治せないしゃくれをそのままほっておくと、さまざまなトラブルを引き起こすことがあります。見た目の劣等感だけでなく、口内環境の悪化に内臓や精神面にまで良い影響を与えないことがあります。そんなしゃくれのデメリットの紹介です。
YAHOO知恵袋にもありましたが、しゃくれの外見はコンプレックスになりがちです。テレビ番組でもしゃくれはイジリの対象になり、笑いの的となり、多感な中高生にとってしゃくれは深刻な悩みになっています。
受け口になりしゃくれとなると、大きく口を開けて笑うことを避けるようになり、人前に出ることも控えるようになり、精神面で落ち込む青少年は多くいます。
しゃくれで反対咬合となると、上下の歯で食べ物を噛む力が弱まり、食べ物を噛み切る力も弱まります。反対咬合は奥歯にも悪影響を及ぼし咀嚼障害や、食べ物がスムーズに飲み込めない嚥下障害などの障害につながります。
受け口のしゃくれは、口の締りにも影響を及ぼすことがあり言語の発声障害となることがあります。特に日本語ではサ行の発音に影響が出ることがあります。人と対面してしゃべることが多い職業の方には、外見上の問題も含め歯列矯正をおすすめします。
\どんな治療内容?料金はいくらかかる?こちらを要チェック!/
自分でしゃくれを治すことは困難ですが、専門の医療機関で治すことができます。まず、遺伝的要素が強い骨格によるしゃくれについては、外科治療で矯正することができます。ここでは骨格に原因するしゃくれについて、治療内容と効果を説明します。
骨の矯正だけに治療は美容外科の範疇になります。顎削り術といわれる顎の骨を削り取る手術で、前に出ている顎を後退させる治療方法です。
中でも顎の先端部分・オトガイを削る「オトガイ形成術」がよく知られています。しゃくれた部分の骨が切除され、顎を小さくししゃくれから解放されます。
顎骨の外科手術を終えると、前歯の噛み合わせを改善する歯列矯正です。歯を正しい位置へ矯正し、しゃくれも受け口も治ります。
オトガイの外科手術は美容形成になるため医療保険の適用がなく、費用の目途は130万円ほどです。実際には患者さん個別の症状で手術内容も変わり、金額は代わってきます。
ただし「顎変形症」と診断された患者さんは保険適用になり、40万円位で治療できます。なお、医療保険を適用して治療する場合は、顎口腔機能診断施設に指定されている医療機関での受診が必要です。
歯並びが原因して受け口となりしゃくれとなった場合は、歯列矯正治療で受け口を矯正し、しゃくれを治すことが可能です。歯列矯正は矯正する歯や歯並びの関係で、症状ごとに最適な矯正方法が実施されます。ここでは、歯列矯正方法を詳しく説明します。
これまでもっともポピュラーな歯列矯正の方法として施術されてきたのがワイヤー矯正です。歯の表面にブラケットとよばれる金属製の矯正装置を密着し、ブラケットをワイヤーで結んで矯正して歯を移動し矯正します。
しゃくれのケースでは、受け口となって前に出ている下の歯を後退させ、後退している上の歯を前に出して反対咬合を矯正し、しゃくれを治します。長く施されている矯正方法だけに成功例は多数です。最近は金属製のワイヤーから透明なプラスチック製のブラケットが使われ目立ちにくくなっています。
裏側矯正は、歯列矯正の装置を歯の裏側にセットし矯正治療を行います。前からは歯の裏側に取りつけた矯正器具が見えにくく、矯正中と分かりにくい点が大きなメリットです。
歯の内側の矯正装置は、治療開始時は舌が矯正器具に触れたり、異物感があったりしますがすぐに慣れます。
最近人気になっている歯列矯正がマウスピース矯正です。透明なマウスピースを使用して歯並びを矯正します。使用するポリウレタン製のマウスピースは透明なだけに、歯列矯正していることがわかりにくいメリットがあります。
また、マウスピース矯正の最大のメリットは、取り外しが自由で、食事のときや歯磨きのときに簡単に取り外せることです。マウスピースを外すことで歯がきれいに磨け、虫歯のリスクが減らせ、口内も清潔に保てます。
抜歯によりしゃくれとなった反対咬合の治療を行うケースがあります。一般的には左右の前歯の奥にある小臼歯(しょうきゅうし)を抜歯し、空いたスペースに前歯を後退させて歯列矯正を行います。また、抜歯ではありませんが、歯と歯の間を少しだけ削り、移動スペースを作り、下の歯を後方に移すことで受け口を修正する矯正もあります。
一般的な歯列矯正に要する費用は、部分矯正で50万円から70万円程ほど、顎の手術も必要となる場合は入院費もあり、60万円~150万円程度かかります。
治療に要する期間は、ワイヤー矯正、マウスピース矯正ともに1年はかかり、治療の進行次第でそれ以上の期間がかかる場合もあります。
しゃくれを自分で治すことはほぼ不可能ですが、しゃくれにならないよう注意することはでき、しゃくれの進行を抑制することは可能です。
しゃくれは顎が大きくなる思春期に顕著となることが多く、その時期に歯科医院に相談に出向き、指導を仰ぎ治療を行うことで、反対咬合の進行が改善し、しゃくれを予防することがあります。
本来は正常な歯並びなのに、永久歯が生え代わる頃から、歯を含む口内に変な癖があると反対咬合で受け口になりしゃくれるケースがあります。
子どもは意識してか、無意識なのか不明ですが、下の顎を前に突き出すことがあります。それが癖になりしゃくれを発症することがあります。
また、舌を下の前歯の裏側に置き、常に前歯を前面に押していることがあります。永久歯が生え、顎が成長する時期にその動作を行うことで受け口になっていく場合もあります。
歯並びが原因して受け口となりしゃくれるケースは、早期に発見して対処することで進行を抑制できます。成長期にしゃくれが進行することが多く、この時期は親が日々のお子さんの変化に気づきしゃくれを防ぎましょう。
治療して治したしゃくれを自宅トレーニングでいっそう美しい顎のラインにしましょう。しゃくれを治療した後に行う、美しい顎の形を保ち、再発防止効果もあるトレーニングです。
舌を半回転するトレーニング
1.口を閉じて、舌を左下の奥歯と頬の間にセットします。
2.左下に置いた舌を右下の奥歯と頬の間までゆっくりと移動させます。
3.舌の移動中に注意することは、下の前歯を内側に動かす意識を持ち、舌で前歯を押さえように心がけることです。
4.帰りは舌を右上の奥歯と頬の内側に置き、左上の奥歯と頬の内側まで動かします。
このトレーニングは1日5から10回ほど実行すると効果があります。朝、昼、夜、就寝前など、気が向いた時に行いましょう。
スプーンを使うトレーニング
1.スプーンの裏側を上の歯の裏側に当てます。
2.スプーンの持ち手を下顎に押し付けます。
スプーントレーニングは1日3から5回くらい行うとよいのですが、1日1回でもよいので時間を見つけて行いましょう。何より継続することが大切になります。
また、受け口再発予防の観点からも、治療後の歯に微妙な変化を感じたらかかりつけの歯科医に相談することをおすすめします。
不自然な歯並びによるしゃくれはデメリットが多くなります。また、美しい容貌はきれいな歯並びまで含めます。特に欧米ではきれいな歯並びは常識で、幼児期から費用をかけて矯正しています。歯並びによるしゃくれは、歯並びをケアすることで改善可能なケースがほとんどです。
今、しゃくれで悩んでいるのであれば、まず相談です。歯列矯正のエキスパートがそろう歯科医院へ相談してみましょう。実績があるWITH DENTAL CLINICはおすすめです。気軽に相談に乗ってもらえます。
\どんな治療内容?料金はいくらかかる?こちらを要チェック!/