公開日: 2023年5月1日
ネットやドラックストアでも気軽に購入できるマウスピースがあります。
「歯並びをきれいにしたいけれど…すごく高い。だから、市販のマウスピースで安く矯正してしまよおう」
果たして、歯科医院に行かず、市販のマウスピースを使って自宅で気軽に歯並びを整えられるのでしょうか。
この記事では、市販のマウスピースで行う矯正の注意点について解説します。
\どんな治療内容?料金はいくらかかる?こちらを要チェック!/
誰でも気軽に購入できる市販のマウスピースは、
・歯ぎしりや食いしばりによる歯や顎への負担軽減
・いびきの緩和
といった目的で販売されています。
矯正をしてきれいな歯並びになりたいと思って調べてみたら、歯科医院での費用はなんと80万〜100万円とかなり高額です。歯科医院での矯正はマウスピースを使うらしいから、市販のマウスピースで代用すれば済むかもと考えます。
市販のマウスピースなら3000円前後。とても100万円なんてかけられないから、3000円でもいいかなと考えることでしょう。しかし、3000円のマウスピースで矯正効果は得られるのでしょうか。
結論から言うと、市販のマウスピースでは矯正効果は得られません。
とりあえず、まずは、市販のマウスピースの特徴を見ていきましょう。
・特徴1.とにかく安い
ネットやドラックストアで手に入るマウスピースは安いものだと1,000円程度。とにかく安いのが特徴です。
・特徴2.かんたんに装着できる
いつでも好きな時に購入して装着できます。
・特徴3.歯科医院への通院が必要ない
歯科医院へわざわざ行かなくてもすみます。電話で予約して…といった面倒がありません。
市販のマウスピースはそもそも歯並びをそろえるものではなく、歯ぎしり、食いしばり、いびきを緩和するもの。
使い方はかんたんです。お湯やレンジで温めて、歯にはめてから唇や舌で押したり、中の空気を吸いだすようにしてフィットさせるだけとお手軽に自分専用のマウスピースができあがるのです。
しかし、市販のマウスピースを装着しても必ず歯並びがよくなるとは限りません。なぜなら、歯ぎしり、食いしばり、いびき緩和のものだからです。
ですから、市販のマウスピースには歯をそろえる効果はありません。
歯科医院での矯正は高すぎるからと市販のマウスピースを購入しても、歯並びを良くすることはできません。
逆に痛くなったり、よけい歯並びを悪くしてしまうこともありますから、注意が必要です。市販のマウスピースを利用する時には、価格とメリット・デメリットをよく考えることが大切です。
まず、前述しましたが、市販のマウスピースは歯科矯正を目的としてはいません。
そもそもマウスピースは1900年頃、イギリスのボクシング選手が歯を守りたいということで作ってもらったのが始まりといわれています。マウスガードとも呼ばれています。
プロレス、アメフト、ラグビーといった人とぶつかる激しいスポーツのほか、卓球、水泳、テニスなどでも人気があります。これらは外力による歯の欠けや脱落防止のほか、食いしばり防止のためです。
当然ですが、これらのマウスピースは歯の保護を目的としたもので、矯正効果はありません。これらは歯を守りたいだけの目的のもの。マウスピースをして試合をしたら、試合後に勝手に歯が動いてしまったら、それはそれで大変です。
通販などで手に入る市販のマウスピースは、歯ぎしりやいびき防止のナイトガードです。また、スポーツ時に使う食いしばり防止のマウスピースも、矯正用ではないため歯を移動するものではありません。
矯正は歯を少しずつ動かしていく治療法です。
市販のマウスピースの中には矯正用と書かれたものもありますが、歯科医院で行うような歯科矯正の効果はほぼ間違いなくありません。「軽度な乱れであれば矯正できます」として販売されているものもありますが、注意が必要です。
そもそも歯科矯正は、法律上かならず歯科医のもとで行われるものとなっています。ですから、市販で購入できるものではないのです。
ですから、すべての市販のマウスピースは歯科矯正を目的とした商品ではないため、矯正効果はほぼないと思って間違いありません。
そもそも簡単に入手できてしまうものには、治療効果はないのです。病気なら病院、歯は歯科医院でしか治すことができないのです。
前述通り、歯科矯正は歯科医のもとで行うものですから、医師の診断もなく自分勝手に市販のマウスピースで矯正するのはトラブルの元でしかありません。自分の歯列と合わないマウスピースは、付けても違和感や痛みを感じる恐れがあります。
市販の、マウスピースを装着した場合、以下のようなトラブルが考えられます。
・歯並びの悪化の恐れ
・噛み合わせの悪化の恐れ
・歯が抜ける、欠ける恐れ
・顎に悪影響を及ぼす恐れ
このように市販のマウスピースで自分勝手に矯正を行うと、効果が出ないばかりか、歯に負担がかかるだけになってしまいます。安かろう悪かろうでは済まされないので注意が必要です。
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市販のマウスピースは睡眠時に着用し、食いしばりや歯ぎしりによる歯の磨耗や顎関節へのダメージを軽減する目的のナイトガードです。
歯ぎしりや食いしばり時に歯にかかる負荷は、体重の2〜5倍とされています。ですから、体重が60キロなら少なくても120キロ、多ければ300キロです。ですから、歯ぎしりや食いしばりで歯にヒビが入ったり、欠けたりするのも当然といえるでしょう。
しかも、寝てる間にやっているため、本人は知りません。無意識下で行われているため、家族や恋人に言われて初めて知ることになります。
市販のマウスピースは成形タイプと成形不要タイプの2種類があります。
成形タイプはお湯で柔らかくして自分の歯型に合わせられるため、よりフィット感を高めることができます。柔らかいEVA樹脂であることがほとんどですが、商品によって成形時に固さが違ってきます。ただ、EVA樹脂は熱に弱い性質があるため、高温の場所に置いておくと変形してしまい合わなくなりますので注意が必要。
成形不要ならすぐに使えて便利です。
市販のマウスピースはソフトタイプとハードタイプのものがあり、効果は種類によって大きく違います。
・ナイトガード…睡眠時に使用する歯ぎしり対策用のもの
・顎関節スプリント・・・顎関節症の人用のもの
・スリープスプリント・・・いびきの軽減のためのもの
・スポーツマウスピース・・・スポーツ時の保護のためのもの
歯科医院でのマウスピースがよい理由について、具体的に解説していきます。
歯科医院では専用の機材を使い、検査を行っています。腔内の写真やレントゲン撮影、CT撮影、デジタルスキャン、光学スキャナなど最新技術を用いて検査後、精度の高いオーダーメイドのマウスピースを制作してもらえます。
マウスピース矯正を行う場合、まず、綿密な治療計画を立てます。検査で虫歯や歯周病が見つかった場合は先に治療することもあるでしょう。
歯型を取ったら、矯正のシュミレーションを行います。どのような工程を経て理想の歯並びにしていくかをここで確認することができます。もちろん、結果的には計画通りにいかず歯の移動に時間がかかる場合もあります。
しかし、きれいな歯並びを手に入れられることが大きなメリットです。
歯並びは1人1人違っています。ですから、製作してもらうのは世界に1つだけのマウスピースです。自分にしか合わないもので、ほんの少しズレたマウスピースを装着して、その圧力で歯を動かしていくのです。
自身にぴったり合ったマウスピースを装着することで、はじめて歯を動かすことができるようになるのです。
歯科医院に通うことになるので、虫歯や歯周病の早期発見ができる事もメリットです。歯のトラブルを放置したままマウスピース矯正すると、症状が悪化することもありますし、痛みが出てきてしまうこともあります。虫歯や歯周病を早期発見、早期治療ができます。
さらに矯正中に痛みが出ても、医師に相談できますし、対応してもらえるので安心です。
マウスピース矯正は本数にもよりますが、5ヶ月〜2年程度かかります。矯正は、矯正装置で歯に適切な力をかけて動かしているため、時間がかかるもの。
矯正装置で力がかけられると、徐々に移動していきます。しかし、歯を早く動かそうと強い力を一気にかけてしまうと歯の根が短くなってしまうなど歯や骨に大きなダメージを与えてしまう恐れがあります。
しかし、確実に歯を移動させ、歯並びをそろえることができるのです。
市販のマウスピースを使用する場合は、当然検査や診断がありません。効果はもとより、安全性も水準を満たしていないためです。「安いから」「通院なしで済むから」といった理由で、市販のマウスピースを矯正目的に使うのはおすすめできません。
まずは、気軽に市販のマウスピースを試してみようと思ったら、まずはその前にWITH DENTAL CLINICへ相談してみましょう。無料カウンセリング予約も受け付けています。まずはホームページを見て、どのような矯正施術が受けられるのかを確認してみてください。
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