公開日: 2023年5月1日
裏側矯正・リンガル矯正を進められた、という人の中には、滑舌が悪くなると困る、となかなか踏み出せない人も多くいます。しかし、滑舌は、全く改善できないというものではありません。
本記事では、裏側矯正・リンガル矯正中の滑舌について詳しく解説します。これから裏側矯正やリンガル矯正を考えているという人は、ぜひ参考にしてみてください。
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歯列の裏側に装置を装着する「裏側矯正」は、一般的な正面矯正よりも審美性に優れています。目立たない、口腔粘膜を傷つけにくい、歯の動きを確認しやすいなどの利点があり、多くの人にご利用いただいています。
そこで今回は、裏側矯正による滑舌や発音への影響、慣れるまでの時間、悪化した舌滑を改善するトレーニング方法などをわかりやすく解説します。
歯の裏側にブレースやワイヤーを取り付けるポステリアブレースが人気の矯正治療で、装置は見えませんが、矯正装置が発話を司る舌に影響を与え、舌が滑らなくなります。舌のキメが気になって上手く話せない時がある裏側矯正は、関節機能に影響を与えるだけではありません。
舌は頬よりも敏感なため、デバイスが舌に触れると舌の痛みなどの不快感を覚え、うまく話せない場合があります。特に、下顎よりも上顎の舌側に装置を装着すると不快感が増す傾向にあります。後方矯正が舌滑りに影響を与える主な理由の 1 つは、装置が歯の後方側に取り付けられることです。
ブラケットは歯の裏側に装着するため、舌が歯に引っかかりスムーズに話せません。ブラケット自体は数ミリの薄さですが、やはり異物感があります。舌は、ブラケットとワイヤーが不均一なため、特に挟まれやすいです。
ブラケットとワイヤーが前歯の後ろにある場合、舌が収まるスペースが少なくなります。必然的に舌の動きにストレスがかかるため、舌滑りが悪化します。
最初は、舌に何かをぶつけられることに慣れません。奥歯がない場合は、下顎からアライナーを装着し始め、スリーブを通しますが、奥歯には装着しないでください。密集が強い場合は、リンガルアーチを使用して歯列を調整できます。
通常、矯正装置を装着するのに1週間程度かかりますが、矯正装置に慣れるまでには約1ヶ月かかります。慣れるまでの時間は個人差がありますが、ほとんどの方は矯正治療を始めて1ヶ月以内で舌がすべりにくくなります。
話すのに苦労したり、流暢さが悪くなったりしても構わない場合は、慣れるまでの時間が短くなる傾向があります。逆に、発音が気になっても話さないと流暢に話せないかもしれません。
裏側矯正装置は、舌が接触する歯の後ろに配置されます。日本人の場合、歯の後ろの舌先、サ・タ・ラ行やザ・ダ行の発音が苦手な傾向にあります。歯の裏側にブラケットを装着すると、舌が入るスペースが以前より狭くなり、舌の動きが妨げられます。これが発音を難しくします。
歯と歯茎の間の「歯ぐき」に関わる「サ・タ・ナ・ラの行」は、裏側矯正装置の影響を大きく受けます。歯槽摩擦音とは、空気が上の切歯と歯茎の間の空間、および舌先の接近によって生じる空間を通過するときに発生する音です。
また、歯茎破裂音とは、舌が閉じ、舌先が歯茎に当たり、すぐに開いて空気が抜ける音です。舌の動きは発音の鍵となるため、これらの音を含む単語は発音しにくいことがよくあります。
英語は日本語よりも舌の動きが複雑な音が多いため、発音への影響をさらに受けやすいです。
「th」「T」「sh」「L」「F」「R」など、舌を歯に付けたり歯に挟んだりする音は発音しづらくなります。
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裏側矯正による発声障害は、歯科医師の配慮により軽減でき、時間の経過とともに慣れますが、完全になくすことは困難です。
「口」という非常に狭い空間には、ブラケットやワイヤーなどの大きな装置が入っているため、ある程度話しづらさを感じることは避けられません。ただし、滑舌はトレーニングによって向上できます。
矯正器具に慣れるには、たくさん話し、新しい状況に素早く適応することが重要です。話すのが苦手でも、声を上げないと矯正器具に慣れるのが難しい場合があります。発声、舌と口の動きを通して舌が滑らかになります。ここでは、自分でできる舌を鍛える具体的な方法をいくつか紹介します。
歯を見せて一生懸命笑うと、口の周りの筋肉がリラックスして強化されます。
舌を前に突き出すことで、舌の筋肉を強化します。発音には舌の動きが重要なので、鏡の前で舌を出す練習しましょう。ストラップで悪化する舌滑も、舌のトレーニングで改善できます。舌が筋肉のような器官であることは誰もが知っています。
手や足の筋肉と同じように、より効率的に機能するようにトレーニングができます。舌を出す練習 (舌を天井に向けて突き出し、左右に振ること)で舌筋を鍛えられます。
「アイウベ体操」というトレーニング方法を使えば、口周りの筋肉を鍛えられるので、裏側矯正の方にもおすすめです。「アイウベ体操」は、「あー」と口を大きく開く、「いー」と口を大きく横に広げる、「うー」と口を強く前に突き出す、「べー」と舌を突き出して下に垂らす、の順番で行います。
1日30セット行うと、舌の筋肉と口周囲の筋肉が鍛えられ、舌の滑りが良くなります。少しスキルが必要なトレーニング方法です。
短母音を、ゆっくり確実に発音する練習です。母音「あいうえお」が発音の主軸です。正しく発音できないと「滑舌が悪い」「聞き取りにくい」と感じるでしょう。ですから、まずは母音を正しく発音できるように練習・訓練しましょう。
専門的には「母音法」といいますが、すべての子音を母音として発音すると、言葉がはっきりします。これは、呼吸パターンを胸から複合に変更することに加えて、各音が分離されて明確に発音されるため、単語がシャープになるためです。
早口言葉は矯正中でなくても難しいですが、滑舌を良くする練習として効果的です。最初はゆっくり読んで、速度を気にせず、舌の動きに注意して、徐々に速度を上げてください。裏側矯正しながら、「サ行・タ行・ナ行・ラ行」などの難しい早口言葉の練習をするとよいでしょう。
音読や朗読も滑舌に効果があります。長文を読むのに慣れてきたら、お気に入りの本を音読することをお勧めします。文章を声に出して話すとき、それは舌と口の動きになります。
声に出して読むことと、声を出して読むことは、どちらも滑舌のトレーニングになります。このとき、スマートフォンで自分の声を録音して聞くと、自分の滑舌を客観的に判断でき、上達しやすくなります。
歯並びが悪いと、歯の間から空気が抜けて発音しにくくなります。歯並びが原因で舌や噛み合わせが悪くなっている方は、矯正治療で歯並びを矯正することで、噛み合わせや舌の噛み合わせが改善することがあります。
裏側矯正は、滑舌に影響します。とはいえ、メリットも多くあるため、どのようなメリットがあるのかを知っておきましょう。
大人になって歯を矯正したいのなら、見た目の問題は大きな障害になります。当然のことながら、多くの職場で人前に出る人は、歯を矯正することを躊躇します。
しかし、裏側矯正であれば、見た目を気にする必要はありません。人前で仕事をする人は、仕事の邪魔になりません。
表側矯正では、歯に矯正装置を付けると、装着部分がうまく歯磨きができずに虫歯になることがあります。歯の裏側が唾液で濡れているため、表側矯正治療に比べて虫歯になりにくいというメリットがあります。
矯正歯科において、矯正器具を歯に装着すると、装着部分がうまく歯磨きできず、虫歯の原因となることがあります。ただし、歯の表面で最も硬い層であるエナメル質は、歯の裏側が表側の3倍の厚さであり、細菌が生成しにくいです。
また、歯の裏側では常に唾液が循環しているため、この唾液の持つ抗菌・殺菌効果により、虫歯の原因菌が繁殖しにくくなっています。そのため、歯の裏側に矯正装置を装着しても虫歯になりにくいと言われています。
虫歯になりにくいからといって、歯磨きをおろそかにしたり、おこたったりすると、やはり虫歯になる可能性が高まりますから、矯正中は歯磨きは徹底的にすることが大事です。
歯が前に出ている出っ歯の方の多くは、常に舌で前歯を押している癖があります。口を閉じてリラックスした状態の時には、舌は上の歯の付け根から1センチほど奥に下がったタンスポットといわれる位置にあるのが正常です。
ただし、舌が上の列の歯に触れると、舌が歯を押すことがあります。歯は、頬と唇が内側に押す力と、舌が外側に押す力とのバランスがとれるように並んでいます。舌で歯を押し続けていると、このバランスが崩れて歯が徐々に動いてしまいます。
この癖を直さないと、歯列矯正で歯並びを整えても、舌圧で歯が後退してしまうことがあります。裏側矯正では、装置は歯の後ろに取り付け、舌がタンスポットから上に移動するのを防ぎます。
つまり、矯正装置自体が舌癖防止剤の役割も果たし、矯正治療中の舌癖を矯正し、抜歯後の再発リスクを軽減します。
裏側矯正をしたら、滑舌の悪化は慣れるまではある程度仕方がないでしょう。もし、声の仕事をしている、接客業等で滑舌に影響が出ると困る場合は、歯医者さんに相談して、クリッピーLやstbライトリンガルシステムなど、できるだけ影響が出ない治療法を選ぶと安心です。
裏側矯正は表側矯正と比べてメリットもたくさんあります。滑舌がネックになって治療に踏み出せないのはもったいないので、自分が納得できる治療法を探ってみましょう。WITH DENTAL CLINICであれば、さまざまな施術が可能となっています。
どのような施術が可能なのかは、下記のボタンをクリックして内容を確認してみるといいでしょう。自分に合った施術方法があったら、ぜひ相談してみてください。
WITH DENTAL CLINIC出は無料のカウンセリング予約も受け付けているので、施術内容以外にも気になることがあれば、カウンセリングで聞いてみましょう。しっかり話をして、納得してから施術をおこなうようにしてください。まずは一度、施術内容を見てみましょう。
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