公開日: 2023年3月29日
失った歯の部分に、医療用のネジを入れて歯を作るインプラント。ブリッジや入れ歯と比べて、天然の歯と同じように噛めると言われています。インプラント治療という言葉は聞いたことがあると思いますが、高額なイメージがありますよね。なぜ高額なのか、保険適用か気になる方もいるかと思います。
本記事ではインプラント治療の保険は適用されるかどうか、保険適用の条件や費用を抑える方法についてお話しします。
\どんな治療内容?料金はいくらかかる?こちらを要チェック!/
インプラント治療は歯医者によって違いますが、30〜50万円の費用がかかります。
インプラント治療がなぜ高額かというと、保険適用外の自由診療だからです。
病院では国民皆保険制度が適用され、医療費の一部を実費負担すればいいようにできています。一般であれば3割負担を求められるので、あまり高額な請求ではありません。これを「保険診療」と呼びます。しかし、インプラント治療は国民皆保険制度が適用されない処置です。治療にかかった費用はすべてご自身で負担していただくことになります。これが「自由診療」です。保険診療はあくまでも、失った歯の回復や疾病の予防について使われるものです。機能的であることを目的とされます。一方自由診療は、審美的な目的が入るものです。例えば、ホワイトニングや歯列矯正などが適用されます。インプラントとよく比較されるブリッジや入れ歯は、失った歯の回復に使われるため保険診療となります。
インプラントには失った歯の機能を取り戻す目的もありますが、インプラントが保険適用外の理由は、治療にコストや時間がかかるからです。ブリッジや入れ歯は、入れる周辺の歯を削ったり型を取るのみの治療で、あまり期間がかかりません。インプラント治療は外科手術がメインで切開したり、埋め込んたり、縫合という普通の歯科診療では行わない施術を長い期間に渡って行います。そのため、保険適用にするには難しいようです。また、歯科医師やスタッフの技術取得やインプラントの材料に費用がかかります。検査設備も高額です。将来的にすべての症例が保険適用になるのには、しばらく時間がかかりそうです。
インプラント治療は、2012年から一部の症例で保険適用となりました。保険が適用されるケースについて、詳しく見ていきましょう。
保険が適用されるのは稀なケースで、多くの方が保険が適用されないかと考えられます。注意しておきましょう。
受けられる病院についても条件があります。
この条件を満たす病院は、歯科や口腔外科を有する歯科大学病院と考えられます。
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インプラント治療で発生した手術代に対して、生命保険の支払い対象にはなりません。インプラント治療は「医科診療報酬点数表」と呼ばれる、保険が適用できる手術に該当していないからです。生命保険がどのような内容でも、保険金は受け取ることはできません。手術一回につき支払われる「お見舞金」や「手術手当金」と呼ばれるものも増えてきましたが、インプラント治療には支払われないので注意しておきたいですね。しかし、保険診療のインプラント治療を受けた場合の手術代は、給付金の対象になる場合もあります。対象となることはご契約されている生命保険で変わるので、気になる場合は一度確認しておきましょう。
インプラント治療は高額な自費治療、また生命保険が使えないことから治療するのをためらってしまうことがあると思います。しかし、国の制度である医療費控除を使って負担を軽減することができます。
医療費控除は所得税の一部が返還される制度です。計算方法は
(医療費総額-保険金補填額)-{10万円か所得金額の5%少ない方いずれか}=医療費控除額
となります。医療費控除額は最高200万円です。
年収400万円でインプラント治療が30万円かかった場合、4万円戻ってきます。計算してみると、
30万円(1年間の医療費)-0円(保険金などの受給額)-10万円=20万円(医療費控除額)
医療費控除20万円に年収400万円の人の所得税率20%をかけた金額=4万円が戻ってくるということになります。
医療費控除とは、1月1日から12月31日までに支払った医療費に対して受けられる所得控除のことです。医療費支払額の年額合計が10万円以上が対象で、世帯分を合算することができます。
医療費控除を受けるためには、税務署に書類の提出が必要です。インターネットで電子申請することも可能です。
医療費控除に必要な書類は、
となります。
以前は、申請時に医療費の領収書が必要でした。しかし今では簡略化され、国税庁が提供している「医療費控除の明細書(集計表)」に病院・薬局ごとにまとめて記入することとなっています。ただし、医療費の領収書は自宅で5年間保存する必要があります。 税務署から求められたときは、提出しなければならないので気をつけましょう。「医療費控除の明細書」は国税庁のpdfからダウンロードできます。国税庁のホームページには医療費控除の明細書の書き方や、手続きに関する詳しい説明が記載されていますので、参考にしてみてください。
ここではインプラント治療費の負担を少しでも抑える3つの方法を説明します。
医療費控除という国の制度を利用して、所得税の還付を受ければ結果として治療費を安くすることができます。医療費控除とは、1月1日から12月31日までに支払った医療費に対して受けられる所得控除のことです。医療費支払額の年額合計が10万円以上が対象で、世帯分を合算することができるのです。
医療費控除を受けるには、病院ごとの治療費の記入が必要になります。計算し記入するときに領収書が必要になるので捨てないようにしましょう。
1ヵ月の間に発生した医療費が一定金額を超過した場合、超えてしまった分の費用をもらえる制度です。自費治療では使用できず、保険治療での適用となります。病気や事故などで顎の骨を失ってしまった場合は、インプラント治療に保険が適用されます。その場合、高額医療費制度が使える場合があります。虫歯や歯周病など歯の治療が必要とされるケースでは、基本的に保険が適用されないので気をつけましょう。
保険のインプラント治療を受ける際は保険の範囲や制度、受けられる病院にも条件があるため、必ず保険が適用されるかどうか聞いておいた方が安心ですね。
高額なインプラント治療。歯科治療を対象としたデンタルローンを使えば月々の支払いを軽減させることができます。デンタルローンとは、信販会社や金融機関が提供する歯科治療費専用のローン商品です。信販会社が患者の治療費を立て替え、患者は治療費を分割で支払うことができます。治療費に手数料を上乗せした金額を信販会社に払わなければならないのがデメリットです。
利用するには審査がありますが、クレジットローンに比べて金利が低く設定されています。まとまったお金がなくてもインプラント治療を受けられることはいいことですよね。しかし、歯科医院によってはデンタルローンを取り扱っていないところや、審査が通らないこともあります。受診する歯科医院へ問い合わせてみましょう。
ここまでインプラント治療の保険適用の条件や費用を抑える方法についてお話ししました。インプラント治療は保険が効きませんが、国の制度の医療費控除を利用することで負担を軽減することができます。確かに高額のため、治療することを踏みとどまる気持ちもわかります。しかし、インプラントを入れることによって噛めなかったものが噛めるようになり、見た目も回復することができます。結果的に生活の質を向上させることができるかもしれません。目の前の費用に捉われずに、自分自身にとって何を重要視するか考えていくことが今後の健康につながっていくでしょう。
WITH DENTAL CLINICでもカウンセリングは無料で行っています。電話と予約フォームで予約することができます。知識豊富な専門のスタッフが親切に丁寧にお答えしますので、お気軽にご相談ください。
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