公開日: 2022年12月26日
切端咬合(せったんこうごう)は聞きなじみの少ない症状かもしれませんが、受け口や反対咬合のように、治療が非常に難しい症状です。
今回は、切端咬合がどんな症状でどんな原因があるのかを解説し、正しい治療法をお伝えしていきます。切端咬合の治療を行う方や、切端咬合の可能性がある人はぜひ自分や家族と照らし合わせて読み進めてくださいね!
記事を最後まで読んでいただき、切端咬合についての理解を深めていきましょう!
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切端咬合(せったんこうごう)は、嚙み合わせによって引きおこされる症状です。上の歯と下の歯が、嚙み合わせたときに前歯が揃う状況のことをさします。
通常の歯並びであれば、横から見ると上の歯が下の歯を覆いかぶさるように生えてきます。切端咬合では上の歯と下の歯が同じ位置にあるので、前歯がぶつかってしまい、削れたり、奥歯の嚙み合わせが悪かったり、さまざまなトラブルが発生してしまいます。
切端咬合は前歯の一部に起こる可能性が高いです。中には歯並び全体が切端咬合になることもあり、これは嚙み合わせのトラブルを招くでしょう。
切端咬合を放置すると、下の歯が上の歯よりも前に出てくる反対咬合(受け口)という症状になる可能性もあります。早期治療を行うことで、治療日数や治療費を抑えることができます。自分が切端咬合かな?と思ったときは、早めに医者に見てもらいましょう。
どうして切端咬合が引きおこってしまうのでしょうか。切端咬合になろうとしてなった人はいないでしょう。原因を突き止めて対策を練っていきましょう。
親の遺伝で切端咬合になる可能性があります。親が切端咬合だと、顎の形が似ていて子供も切端咬合になることも。もし子供のうちに切端咬合だと気づくことができれば、顎の骨が柔らかい中学生くらいまでに治療をすると、治療期間を大人になってからよりも短くすることができます。
寝ている時に口が開く方や、マスクをしている時や集中しているときに口が開いてしまう方は口呼吸を行っている可能性が高いです。口呼吸の人は、鼻呼吸の人と比べて唇周りの筋力が弱く、特に下顎を持ち上げる筋力が弱まっています。この筋力のバランスの悪さが、歯並びの悪さに直結することも。
口呼吸は、鼻詰まりやアレルギーを持っている人がなりやすく、切端咬合の他にも、反対咬合や出っ歯、口から菌が入り病気になりやすいなどのさまざまな症状が発生する可能性があります。口呼吸は意識するだけで変わっていくので、早めの改善がおすすめです。
顎の成長が通常と違う場合、切端咬合になりやすくなります。通常は上の歯が下の歯を覆いかぶさるよう顎周りの筋肉や骨が成長するのですが、顎が下顎の成長を促進させたり、上顎の成長を抑制したりすると、切端咬合になるでしょう。
さらに放置しておくと下顎の成長が進み反対咬合になることも。顎の成長は自身では調整することができないので、気づいたときに医者に相談することが大切です。
舌が無意識のうちに、下の歯の裏側を押したり触ったりすると、切端咬合へ促している可能性があります。舌で押すことは1回であれば特に何の問題もありませんが、舌で押すことが癖づいてしまうと、自分自身で癖を止めない限り切端咬合への進行は止まりません。
幼少期の舌の悪癖は、大人になっても続く可能性があります。早めに癖を取り除くことが重要です。
歯の生える位置や角度に問題があると、切端咬合を招きます。下の歯が外向きに生えてきたり、上の歯が手前で生えてきたりすると前歯の位置が揃い、切端咬合に。
歯並びがガタガタで切端咬合になっていれば、骨格的な遺伝や舌の悪癖よりも簡単に治すことができるので、ぜひ医者に相談してみてください。
ここからは、切端咬合を放置すると引き起こるリスクについて説明します。治療する必要性を感じるために、放置するリスクを知っていきましょう。
上の歯と下の歯がぶつかることで、歯が徐々にすり減っていきます。前歯はぶつかる構造になっていないので、奥歯と比べると歯は薄く細長い形をしています。
また、前歯は食べ物をすりつぶせるほどのしっかりとした土台もないので、前歯がぶつかる圧力で歯が割れてしまうこともあります。歯が割れてしまうと抜歯処理に至ることもあり、前歯のインプラントに繋がり、見た目にも金銭的にも痛いことに。
すり減った前歯を放置していれば、神経に届き、痛みが発生するでしょう。虫歯ではないのに痛みが発生していれば、切端咬合の可能性があります。
いずれにせよ、切端咬合の放置は歯の寿命を縮める結果に繋がります。
切端咬合は歯の表面を摩耗するため、歯の表面のエナメル質を剥がします。エナメル質は、歯の外側に覆いかぶさる表面の固い層のことをさします。
この固い層が虫歯や歯周病、あらゆるリスクから守ってくれています。切端咬合によってエナメル質が剥がされてしまうと、あっという間に虫歯は進行し、歯は使い物になりません。
切端咬合は上の歯と下の歯が同じ位置にあるので、通常の歯よりも歯磨きがしにくくなっています。上の歯の裏側をしっかり磨く意識を持っておかなければ磨き残しができてしまいます。
虫歯のリスクが高まってしまうので、切端咬合を早く治すことが重要です。
切端咬合は上の歯と下の歯が同じ位置にあるので、咀嚼が上手くできなくなることも。
顎自体がずれたことが原因で切端咬合になっていた場合、奥歯もずれている可能性があります。奥歯が噛み合わさっていないと上手く咀嚼ができなくなり、胃に負担がかかります。胃に負担がかかると他の消化器官に不可がかかり、さまざまな症状を引き起こす結果に。
切端咬合を治療すると、咀嚼が上手くできるようになり、満腹中枢が刺激され痩せやすい体になったり、胃腸への負担が軽くなったりする可能性もあります。
上下の前歯が同じ位置にあることで、横から見ると下顎が突き出す骨格になっている可能性があります。その他にも、顔や口元のゆがみに繋がる可能性も。
また、切端咬合で嚙み合わせが悪くなり、下顎をずらすような不自然な噛み方になり、顎間接に不可がかかることがあります。顎関節症を引き起こすとともに、筋肉の付き方がおかしくなり顔のゆがみを促進させることになるます。
切端咬合を治療して自分の顔に自信がもてた!という方もいます。特に、横顔で比べたときの変化が目に見える人は多いです。
切端咬合は、骨が柔らかい中学生くらいまでは矯正がしやすく、簡単に治療できることが多いです。成人して、骨が固く歯並びがしっかり固定されている状態だと、矯正だけでは治らないケースもあり、抜歯や顎の手術などに繋がることも。
切端咬合で顎の手術となれば、顎を切り、歯を前後に動かす手術などになります。
切端咬合は自分で治療することが非常に難しい症状です。舌の悪癖の改善や口呼吸の改善を意識して、進行を食い止めることはできるかもしれませんが、下の歯が外向きに生えていたり、顎自体がずれていたりすると、自分での治療は不可能です。
長い時間をかけて発症したのであれば、長い時間をかけて治すしかありません。一時的に圧力をかけてもすぐに元に戻るでしょう。
また、自分で判断して間違った方法を続けていれば、さらなる症状や病気を引き起こす可能性があります。自分で治すのは危険なので、お医者さんから正しい治療法の提案をもらいましょう。
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切端咬合を治療するといいことしかありません。
切端咬合は上下の前歯が揃っている状況なので、この状況のみ改善するだけで、嚙み合わせがよくなり、歯や胃腸への負担が軽くなり、見た目にもいい影響がでます。
切端咬合を治療しなければよかったという感想は聞いたことがありません。何よりいいことは、見た目がよくなると心も前向きになることです。
切端咬合は大人よりも子供の方が治療期間が短いことが多いです。
乳歯期である5歳ぐらいまでだと、抜歯を伴うことは少なく、マウスピースなどで歯並びを整える治療法が多いです。また、拡大床装置という子供の時にしか使わない矯正方法もあります。
上顎の奥歯を横方向に広げるような装置で、歯が生えるスペースを確保します。永久歯が生えてしまうと拡大床装置での治療は行えません。
永久歯に生え変わる中学生ぐらいになると、大人と一緒の治療法になり、ワイヤー矯正やマウスピース矯正とともに、歯並びを調整するために抜歯を行うことがあります。
その中には状況によって外科手術が必要な場合もあり、治療期間は乳歯期の治療期間とは比べ物にならないくらい長くなります。
また、大人と子供が全く同じ症状であっても、大人の方が子供よりも治療期間が長いでしょう。長い期間の悪癖や顎の骨の硬さなどは、子供の方が治療しやすい環境であることが多いです。
切端咬合の治療法
ここからは切端咬合の治療法を紹介します。大きく分けて3つの治療法があり、どれが自分に適した治療法であるかは、しっかりと医者に相談して決めていきましょう。
また、治療で不安なことがあれば、不安がなくなるまで質問して、円滑に治療ができるよう整えてくださいね。
マルチブラケット矯正とも言います。昔からある矯正方法で、それ故に治療できる症状が多いのが強みです。ワイヤー矯正は、ブラケットという素材を歯の表面に取り付け、そのブラケットにワイヤーを通し、引っ張る矯正方法です。歯を動かしたい向きに向かって適切な力を加え、歯並び全体を見ながらワイヤーを何度も調整して矯正を行います。
矯正する期間は人によってさまざまで、簡単な矯正であれば半年ぐらいで終わります。切端咬合や反対咬合などの難しい矯正であれば、1~2年は矯正期間が必要です。
また、ワイヤー矯正は矯正期間の他に、保定期間という元に戻らないようにしっかり固定を行う期間も必要で、難しい症状であれば完治するのに3~4年かかります。
ワイヤーが見えるのが気になる人は、裏側矯正という歯の裏側にブラケットを取り付けワイヤーを通し、見た目では矯正していることが分からない方法もあります。裏側矯正は難しい方法なので、この方法ができる状態かどうか、早めに医者に相談することをおすすめします。
マウスピース矯正は、マウスピースを歯にはめて矯正する方法です。形が少しずつ違うマウスピースを期間ごとに交換して装着します。着脱が自分でできるので、自分で取り外しができないワイヤー矯正と比べると使い勝手がいいです。
しかし、装着時間が一般的に1日20時間以上は必要なので、自分で装着時間を守るよう制御しなければなりません。
マウスピース矯正は痛みが少なく、透明なマウスピースを使用していて目立ちにくいので人気な矯正方法です。マウスピース矯正の治療期間は、ワイヤー矯正と同じく、治療者の症状の程度によって治療期間が大幅に変わります。
おおよそ半年~3年の幅があります。全く同じ症状でワイヤー矯正と比べると、マウスピース矯正の方が長引くことが多いです。理由としては、マウスピース矯正は食事の時や出かける際に取り外しができるので、その期間が長ければ長いほど、治療期間が長引くからです。
症状の程度によっては、外科的治療が必要な場合があります。具体的には、顎の骨を切って取り除くという方法です。この治療法は、骨格に問題があり、ワイヤー矯正やマウスピース矯正ではどうにもならない場合に行います。
費用がかかる手術になりますが、少しずつ治療していく矯正とは違って、目に見える変化を体感することができます。
ここまで切端咬合の原因や放置するリスク、治療法の解説を行いました。切端咬合を放っておくと、嚙み合わせが悪くなり、そこから胃腸への負担、奥歯への負担、顎間接の負担へと繋がっていきます。放っておく期間が長いほど治療期間は延び、治療費がかさむでしょう。
切端咬合は矯正の保定期間を合わせて、長くて4年ほど治療期間がかかります。ひどくなる前に、早めに医者に相談することをおすすめします。
WITH DENTAL CLINICでは、切端咬合の治療を行っています。施術の流れや金額等がホームページにしっかりと掲載されています。
まずは無料カウンセリングから受けてみてはいかがでしょうか。豊富な経験から、お客様にあった治療法をご提案いたします。
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