公開日: 2023年5月12日
乱杭歯や八重歯など乱れた歯並びを「ガチャ歯」と呼ぶことがあります。ガチャ歯は見た目が気になるだけでなく、デメリットが多くあります。そんなガチャ歯は矯正治療で改善することが可能なのです。本記事では目立って気になるガチャ歯の原因や矯正法など、詳しく紹介します。
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一般的に人の歯はアーチ状に一列に並んでいます。実際には全ての歯がきれいに一列に並ぶことは少なく、程度の差はありますが歯列からはみ出た歯をよく見かけます。そんな代表が「八重歯」です。
歯列からはみ出て生えている歯の状態を、専門用語では「叢生(そうせい)」、俗称で「乱杭歯(らんぐいば)」と呼ばれています。
ガチャ歯になっている歯は、斜めに傾いたり、ねじれたりして他の歯にかぶさっていることもあり、歯並びがデコボコに乱れ一列になっていません。まら、「ガタガタの歯並びのため人前で口が開けられない」「歯並びが気になり思いきり笑えない」など深刻な悩みのある根深い問題です。
ガチャ歯を悩んでいる方々は多くいます。だれも自分の歯がデコボコな状態で生え、ガチャ歯になることを望んでいません。
では、なぜガチャ歯になるのでしょうか。ガチャ歯は八重歯だけでなく、他の歯でも正しく生えてこないことで、ガチャ歯になることもあります。ここではガチャ歯が発症する原因を説明します。
骨格や歯の大きさは遺伝することがあります。日本人は欧米人に比べると顎が小さく、永久歯が生えてくるスペースが充分でなく、歯が二重に生えたり、斜めに生えたりして歯並びが乱れガチャ歯になることがあります。
歯の大きさは遺伝することが多く、親の歯が大きい場合、子どもの歯も大きくなり、顎が普通の大きさでも歯が生えるスペースが充分でなく重なって生え、ガチャ歯になることがあります。
また、顎骨の成長途上中に乳歯から永久歯に生え変わると、歯が生えるスペースが狭くなり歯が押し合うような状態で重なり、ガチャ歯になっているケースも見られます。
日本人の約50%の方々の上顎では、歯が生える順番が前から6番目の歯・1番目の歯・2番目の歯・4番目の歯・犬歯に当たる3番目の歯・5番目の歯・7番目の歯の順番で生えてきます。
早く生える歯はスムーズに生えることができますが、後の順番になればなるほど、生えるスペースが狭くなり、特に、5番目に生える犬歯は歯列からはみ出て八重歯になることが多くなります。
幼少時期から始まった癖が原因で、顎の骨が十分に発達しない場合があります。幼児の指しゃぶりや爪を噛む癖は、歯が生えてくる歯茎に余分な力を加えることがあり、永久歯がスムーズに生えてこず、歯列からずれて生えることがあります。
また、最近の食事はしっかりと噛むことが少なく、顎が充分に発達しないことから、歯が一列に並ぶだけの十分なスペースが取れなくなり、永久歯が生えるときに押し合い状態になり、凸凹の歯並びになりガチャ歯になることがあります。
人の永久歯は、左右上下の親知らず4本を加えて全部で32本です。しかし、稀に32本よりも多く永久歯が生えてくることがあります。33本目からの歯が「過剰歯(かじょうし)」です。本来32本のスペースしかない顎に、それ以上の歯が生えてくることで歯並びに影響し、ガチャ歯になることもあります。
ガチャ歯を矯正せずにそのままにしておくとさまざまな問題が起きてきます。ガチャ歯の一種類である八重歯をかわいいと感じる人もいますが、八重歯もトラブルを発症する元凶になることがあります。
ここではガチャ歯を矯正せずに放置しておくと発症するトラブルについて、細かく説明します。
ガチャ歯は歯磨きがしにくく、歯の間に食べ物かすが残ることがあり、歯垢(プラーク)も発生しやすくなります。歯の表面に残った歯垢の中に細菌が潜むことがあり、虫歯や歯周病が発症するリスクが高まります。
ガチャ歯の方は歯並びの良い方に比べると、磨き残しなどが起こるケースが多くなり、虫歯や歯周病を発症させるリスクが高まってきます。
ガチャ歯の大きなデメリットは見た目がよくない点です。乱れて並ぶ杭に例えられ「乱杭歯」とも呼ばれるガチャ歯はデコボコに乱れて並んでいて、本人だけでなく相手にも良い印象を与えないこともあります。
ガチャ歯の見た目を深刻に悩む方は多く、思春期を迎える青少年にとって早急に解消したい問題です。
ガチャ歯は歯並びの悪さから噛み合わせが悪くなり、あわてて食べたりすると、口の中を噛んでしまうことがあります。噛んだ後がすぐに治癒すればよいのですが、噛み跡が口内炎になることもしばしばです。
誤って噛むのは口の中だけでなく、唇や唇の端を噛んでしまうこともあります。このようにガチャ歯は食事中も気を使う必要があります。
八重歯などが原因するガチャ歯では、歯列からはみ出ている歯があることで噛み合わせに悪影響を与えることがあります。
しかし、悪い噛み合わせはすぐに慣れ、いつの間にか不自然さを感じなくなります。また、悪い噛み合わせから無意識のうちに片側の歯だけを使って物を食べるようになっていることがあります。
そんな状態が続くと、一方の咬筋(こうきん)や顎関節(がくかんせつ)にだけ負荷がかかり、顎関節症や頭痛を発症することがあります。さらには、肩こりや姿勢の悪さまで引き起こす事態になることもしばしばあります。
ガチャ歯で歯並びが悪くなると、噛み合わせも悪くなり食べ物が十分に噛めず、半固形状のまま飲み込むとがあります。そんな毎日が続くと胃腸の負担が大きくなります。慢性的に胃や腸などに負担がかかりすぎると、消化不良を起こし、胃もたれや便秘や下痢などを発症させる原因になります。
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何かとデメリットが多いガチャ歯も矯正することできれいな歯並びに修復することが可能です。
一口にガチャ歯といってもガチャ歯の原因となっている歯の位置や、ずれている部位などで矯正方法が異なってきます。ここでは現在行われている歯列矯正についての詳しい紹介です。矯正を考えている方は自分に最適な矯正方法を見つけましょう。
ワイヤー・ブラケット矯正は歯列矯正で最もポピュラーな治療方法で、多くの成功例があります。ブラケットと呼ばれる矯正器具を歯の表面に密着させ、ブラケットをワイヤーでつないで歯を引っ張り、少しずつ歯を動かす矯正法です。
ワイヤー・ブラケット矯正は乱杭歯や八重歯から、出っ歯(上顎前突(じょうがくぜんとつ))に受け口など、幅広い歯列異常の症状に対応できます。
治療期間は1年から3年ほどかかることもあります。費用は矯正箇所や期間、使用する器具、さらには歯科医院により異なりますが、60万円から150万円ほどが目安です。
マウスピース矯正は最近人気の歯列矯正方法です。自分の歯型の詳細なデータをもとにして製作したポリプロピレン製の透明なマウスピース型の矯正装置を使う歯列矯正です。この治療法は透明なマウスピースを使用することで目立ちにくく、自分で簡単に取り外しもできます。
歯みがきや食事のときに手軽に外すことができ、歯や口内を清潔に保てます。ただし、1日22時間ほど装着することが必要になります。また、矯正したい歯の間隔が6mm以上もあるとマウスピース矯正は対応できません。
マウスピース矯正の治療期間は1年から3年ほどかかります。費用は15万円から150万円ほど見込まれます。ただし、治療期間も費用も個別の症例で異なってきますので、事前に治療する歯科医院での確認が必要です。
裏側矯正はワイヤー・ブラケット矯正を歯の裏側で行います。矯正器具を歯の裏側に着けることで、歯列矯正をしていることが目立ちにくく、気づかれないうちに歯列矯正ができます。
裏側矯正は複雑な形状の歯の裏側に装着することから、高い技術力が求められ、費用は少し高くなり、80万円から200万円ほどが目安です。治療期間は表側矯正と同じように1年から3年程度かかります。費用については個別のケースで金額に差があり、こちらも事前によく確認しておきましょう。
最近は抜歯による歯の治療は避けられがちですが、ガチャ歯矯正で抜歯による治療の選択肢しかない場合は、抜歯矯正がすすめられます。その場合もどの歯を抜歯して矯正するか、歯科医師の説明をよく聞きましょう。
ただし、抜歯による矯正でも抜歯後にワイヤー・ブラケット矯正やマウスピース矯正に入るケースが多く、抜歯だけでガチャ歯の矯正治療は終了しないことも多くあります。
セラミック矯正は矯正対象の歯を削り、その上に極めて歯に近いセラミックを被せる矯正治療です。このような治療方法は失われた部分を補う「補綴(ほてつ)矯正」といいます。
セラミック矯正は時間をかけて歯を動かす矯正方法と異なり、短期間に治療するところから「スピード矯正」や「クイック矯正」とも呼ばれています。
治療期間は1カ月から3カ月ほどです。費用はセラミックの材質によりますが1本あたり4万円から13万円ほどで、歯科医院によっても違ってくるため事前によく確認しておきましょう。
また、セラミック矯正は使用するセラミックにより、歯の色から形や歯のサイズまで整えることができる、美しさにこだわる矯正方法です。ただし、もとの歯を移動させていないので、噛み合わせがひどく悪い場合などは、噛み合わせまでは解決できません。
歯列矯正では歯列全体を矯正する全体矯正と、ガチャ歯になった歯とその周囲の歯をピンポイントで矯正する部分矯正があります。
全体矯正は歯列のあちらこちらにデコボコがあり、噛み合わせにも大きな影響がある場合におすすめです。顎全部の矯正だと治療期間は1年から3年ほどで、治療費用も部分矯正に比べると高くなります。
部分矯正は歯列からはみ出したガチャ歯とその周辺の部分を矯正する治療法です。部分矯正はブラケット矯正やワイヤー・ブラケット矯正で行うことが出来ますが、矯正範囲が狭くなるので、全体矯正と比べると費用が安くなり、治療期間も6カ月から1年程度ですみます。
ガチャ歯治療は矯正器具の代金や治療前のコンサル代に検査費用から、定期的な検診費用にメンテナンス費用まで、治療前から治療後の保定まで費用がかかります。
また、クリニックごとに医院の場所や設備、スタッフなどの関係があり、また、検査費用や矯正器具、アフターメンテナンスなどすべてが異なるため費用は違ってきます。
まず、自分に最適な治療が可能な歯科医院選びが重要です。次に、その医院で納得できるまで治療内容・費用・治療期間を確認しましょう。そうして矯正治療全般にかかわるすべてを確認してから治療に入りましょう。
ガチャ歯の矯正治療は高額になります。歯科矯正は基本的に公的な医療保険が適用されず、全額を患者個人が支払うことになります。
基本的に医療保険は病気やケガの治療に適用されます。審美目的の治療は適用外になります。そのため、ガチャ歯の矯正治療は審美目的とみなされ、全額自己負担になります。
ただし、厚生労働省が定めた特定の疾病が原因し、歯列矯正が必要と判断された場合は医療保険の適用対象となります。保険適用の可否も歯科医院で相談しましょう。
基本的に歯列矯正で支払った自由診療の代金については、医療費控除の対象になります。確定申告の期間に、医療費控除を申告すれば、治療費の一部が控除される「医療費控除」が受けられます。
確定申告には、治療費を支払った証明となる領収書が必要です。クリニックから受け取った領収書類は必ず保管しておきましょう。なお、医療費控除は個別に確定申告を行う必要があります。
ガチャ歯を望む方はいませんが、遺伝や体質が原因で望んでいなくてもガチャ歯になることがあります。
遺伝以外にもガチャ歯を発症させるさまざまな原因はあります。そんな原因を一つ一つ抑えていくことで、ガチャ歯の進行を抑制することも可能です。ここでは、ガチャ歯進行の予防対策を紹介します。
最近はやわらかい食べものが増えたこともあって、食べ物を噛む力が弱くなっています。特に、子どもさんにそのような傾向がみられ、顎が発達せず小さくなりがちです。
そこで、食事の時はよく噛んで食べ物を食べ、顎を鍛えましょう。よく噛めば胃腸の負担も減り消化も楽になります。
ガチャ歯の温床となる乳幼児の癖として、爪を噛む・指をしゃぶる・口呼吸・前歯を舌で押す、など、歯並びが悪くなる原因を作る悪い癖があります。このような癖を早期に無くすことでガチャ歯になるリスクが減ります。
子どもたちが自主的に癖をなくすことは難しく、親御さんが子どもの癖に気を配り、注意して、悪い癖を止めさせガチャ歯予防を行いましょう。
乳歯から永久歯に生え変わる時期はガチャ歯予防に大切な時期です。乳歯が虫歯などで早く抜けてしまうと、そのスペースに本来生え変わるべき歯以外の歯が生えることがあります。
そうなると、もともとその位置に生える歯が、内側や外側に生え乱杭歯になります。成人になり、きれいな歯並びをキープするためも幼少時期から虫歯予防を徹底しましょう。
子どもの歯にガチャ歯の兆候が表れたとき、成長途上で成長すると自然に治ると考える方がいますが、ガチャ歯は成長とともに治ることはまれです。
歯並びの治療に最適な開始時期は6才ごろといわれています。ガチャ歯でなくても歯のチェックを兼ねて歯科医院で検診をうけましょう。早期に対策を立てると矯正効果が上昇します。子どものガチャ歯は歯科医院で適切な治療を行うことで予防でき、改善するケースが大多数です。
ガチャ歯を矯正し、きれいになった歯並びは治療後もケアが必要です。時間と費用をかけてガチャ歯を矯正しながら、矯正した歯の状態が後戻りをすることもあります。
歯列矯正は歯を動かして正しい歯列に移動させますが、その位置で骨が形成され完全に定着するまでは後戻りする可能性もあります。
歯の後戻り対策として「保定装置(リテーナー)」を装着すると予防できます。保定装置についても歯科医師とよく相談し、治療後のケアに務めましょう。
乱杭歯ともいわれるガチャ歯、ほぼメリットはありません。特に、外見上のコンプレックスから性格まで内向的になることもあります。ネガティブな面が多いガチャ歯でも、ほとんどが矯正治療で改善できます。
ガチャ歯が矯正できると、人前で思いっきり笑え、大きな声を出して歌え、大声で演技することも可能になります。しかし、ガチャ歯の矯正治療はどこの歯科医院でどのように相談すればよいか迷うところです。
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