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公開日: 2023年4月29日

スピード矯正とは?治療の特徴や費用、メリット・デメリットを解説

スピード矯正という治療方法を、聞いたことがある人も多いでしょう。「矯正治療は期間が長いから」、とためらっている人もスピード矯正なら早く終わるかもしれないですよね。

「スピード矯正はどうやって治療を早めるの?」「リスクやデメリットはないのか」「費用はどのくらい?」この記事ではそんな疑問にお答えします。

具体的な治療方法の解説や一般の矯正との違い、費用やお近くの公認クリニックの探し方、メリット・デメリットについて詳しく解説していきます。

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スピード矯正とは

スピード矯正とは

スピード矯正をすることで、歯を削ることなく矯正治療ができます治療期間が短くなるのが特徴で、個人個人に合わせた治療期間に調整することができます。忙しい現代人にとって、1〜3年の期間がかかる一般の矯正は治療期間がネックとなることも多いでしょう。治療期間を短縮し、目標の日程までに治療を終えたい方におすすめなのがスピード矯正です。

スピード矯正はどんな治療をするの?

スピード矯正は、コルチコトミー法などの外科手術を伴うもの、外科手術をせず先進的な矯正器具を使用した矯正の2つに分けられます。比較的新しい分野であり、豊富な知識や経験が必要なためスピード矯正治療ができる医師はほんの一握りしかいないのが現状です。

スピード矯正と一般の矯正と違うところ

一般的な矯正

一般的な矯正は固い骨(歯槽骨)の動きが妨げられ、時間がかかります。歯は歯槽骨という固い骨に支えられています。固い骨に囲まれている歯に力を加えて少しづつゆっくり歯を動かしていくのが一般的な矯正です。

スピード矯正

スピード矯正は、固い歯槽骨の一部を切除するなどの処置をして歯の動きを早くする治療法です。

スピード矯正の方法

ここでは、スピード矯正の4つの治療法をピックアップして解説します。

方法①コルチコトミー法

コルチコトミー(corticotomy)は歯槽骨皮質骨切除術であり、歯槽骨皮質骨切除術という外科手術を伴う矯正方法です。

歯を支える歯槽骨の表面にある固い皮質骨を一部切除し、内側にある軟らかい骨(海綿骨)の性質を利用して歯の移動にかかる抵抗を少なくします。

切除した骨が、自然治癒する力と矯正装置が歯を正しい位置に移動させる力の両方を利用し、矯正スピードをアップする方法です。コルチコトミーにより抜歯が不要になったり、歯並びの後戻りが起きにくくなります。

この方法は矯正器具の無理な力をかけずにすみ、保定装置の使用もごく短期間ですむのが特徴です。

方法②ヘミオステオトミー法

ヘミオステオトミー法とは、コルチオトミー法をより発展させ、治療期間を短縮できる方法です。コルチコトミー法によって切除した骨の下にある、海綿骨という軟らかい骨の性質を利用して歯を動かしやすくします。

コルチコトミー法と併用される方法で、手術時間はコルチコトミーと合わせて1時間半程度となっています。矯正が終了するまでの期間は一般の矯正の1/4程度。最短6ヶ月で歯列矯正を完了させることが可能です。

方法③オステオトミー法

オステオトミー法とは、歯槽骨切術と呼ばれる方法で、歯を支える土台となる歯槽骨を手術で切れ目を入れて、歯槽骨ごと移動させる矯正法です。歯の土台そのものを動かすため、コルチコトミーよりも早く歯を動かすことができます。またコルチコトミーでは対応できない症例に適用されます。

術後の腫れなど外科手術特有のリスクがありますが、手術時間の目安は2時間ほどでその日のうちに帰宅できます。

方法④インプラント矯正

インプラント矯正とは、通常のインプラントとは異なり小さな矯正用インプラント(直径1.4-2.0mm、長さ6.0-10.0mm)アンカーを奥歯の骨の部分に埋め込み、土台とする方法です。

一般的な矯正方法では、奥歯を支点として力をかけて歯を動かします。この方法では支点そのものが動いてしまうことがあり、動かしたい歯に十分な力を加えることができません。

インプラント矯正で埋め込んだアンカーは動きにくく、これを支点とすることで歯の移動が効率的になり、複数の歯を一度に動かすこともできるようになります。治療効果の向上と治療期間の短縮が可能となります。

インプラントの素材はチタンのため、アレルギーが起きることはほとんどありません。チタンは、骨折時などのプレート固定に使用されています。

また、この矯正用インプラントは小型のため、埋め込む時の痛みが少なく、矯正治療が終わった後に撤去されるので、身体への負担も少なく、傷が残ることもありません。

またコルチコトミー法、ヘミオステオトミー法と併用するとさらに短い期間で矯正できます。

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スピード矯正の効果

スピード矯正の効果

「患者様の希望する矯正治療治療期間に近づけてあげたい」という願いから、スピード矯正の研究が始まりました。治療期間においては、スピード矯正の効果はあるといえます。しかし、どの程度短縮できるかは歯並びの乱れや顎の骨の大きさによって差があります。

状態によっては、スピード矯正の治療方法を取れない場合もあります。納得のいく治療を受けるためには、事前のカウンセリングを丁寧におこない、希望にあった治療法を提案してくれる歯科医院を選ぶことが重要です。

スピード矯正の費用

スピード矯正の費用

スピード矯正の費用について、お伝えします。まずは専門医を選び相談してみましょう。

①コルチコトミー法        100,000〜400,000円

②ヘミオステオトミー法 150,000〜500,000円

③オステオトミー法      150,000〜500,000円

④インプラント矯正     1本25,000〜30,000円程度

スピード矯正のメリット・デメリット

スピード矯正のメリット・デメリット

ここではスピード矯正のメリット・デメリットを治療法ごとにお伝えします。基本的に、スピード矯正は治療法ごとにメリット・デメリットがありますが、全体的に共通のメリット・デメリットもあります。ここでは、スピード矯正全体にいえるメリット・デメリットをお伝えします。

メリット

  • 短い期間で歯並びがきれいになる
  • 良い治療結果が得られやすい
  • 歯の動きがよりスムーズになる
  • 痛みが少ない
  • 治療後の後戻りが少ない
  • 抜歯をしないで治療できる場合がある

デメリット

  • 外科的手術を行う場合、歯肉にダメージを与えることがある
  • 歯並びによって、適応が難しいケースがある
  • 対応できる歯科医院が少ない
  • 歯槽骨(歯を支えている骨)に影響が出る場合がある

スピード矯正のメリット

スピード矯正にはさまざまなメリットがありますが、治療別にメリットが違ってきます。どの治療にするか迷っている、という人はメリットをよく比較して、自分に合った治療法を選ぶようにしましょう。ここでは、スピード矯正の治療法別に、メリットをお伝えします。

①コルチコトミー法のメリット

  • 抜歯をしないで矯正治療できる場合がある
  • 矯正装置の装着期間が短縮される
  • 矯正中の違和感や痛みが少ない
  • 矯正後の後戻りが少ない

②ヘミオステオトミー法のメリット

  • 矯正期間が大幅に短縮される
  • 一般的な矯正治療に比べて後戻りしにくい
  • 手術前よりも骨が丈夫になる

③オステオトミー法のメリット

  • 一般的な矯正に比べて治療期間が短い
  • ヘミオステオトミー法やコルチコトミー法では治療期間が短縮されない場合も適用可能
  • 歯列矯正の効果が高い

④インプラント矯正のメリット

  • 治療期間が大幅に短縮される
  • 良い治療結果を得られやすい
  • 難しい症例に対応できる
  • 一般的な治療ではできない歯の移動が可能になる
  • 顎の骨を切除する外科矯正を避けられる可能性が高まる

スピード矯正のデメリット

スピード矯正のデメリットは、治療法によって違ってきます。そのため、選択したt理療法法のデメリットをきちんと把握しておくことが重要といえるでしょう。ここでは、スピード矯正の治療法別にデメリットをお伝えします。

①コルチコトミー法のデメリット

  • 外科手術後に歯茎が腫れることがある
  • 歯並びによってはこの治療法の採用が難しい場合もある
  • 成長期の子どもには適用できない
  • 手術が伴うため、治療費が高くなる

②ヘミオステオトミー法のデメリット

  • 外科手術を前提とする治療法なので、腫れや感染症など外科手術に特有のリスクがある
  • 成長期にある子どもには適用できない
  • 治療費が高い
  • 取り扱っている歯科医院が少ない

③オステオトミー法のデメリット

  • 外科手術に2時間を要するなど患者の身体的負担が少なくない
  • 術後の腫れなど、外科手術特有のリスクがある
  • 通常の歯列矯正に比べて、費用が高額になる
  • 取り扱っている歯科医院が少ない

④インプラント矯正のデメリット

  • インプラントを移植する手術が必要
  • 治療費用が高くなる
  • 対応できるクリニックが少ない
  • インプラントが脱落することがある
  • インプラント周囲に炎症が出る
  • 急激に歯を動かすと歯槽骨に影響することがある

スピード矯正の注意点

スピード矯正の注意点

スピード矯正をする際には、いくつかの注意点があります。メリットやデメリットだけでなく、注意点を把握しておくことで、不安なくスピード矯正を受けることが可能になるでしょう。ここでは、スピード矯正の注意点を解説します。

スピード矯正には高い専門性、技術と経験が必要

スピード矯正はどの歯科医師にもできるというわけではなく、高い専門性があるため、専用の技術や経験が必要になってきます。

特に、コルチコトミーなどの外科手術を伴うスピード矯正の豊富な経験を持った医師が、日本には少ないのが現状です。外科手術を伴う治療をする場合、歯科医選びはより慎重に行う必要があります。

またスピード矯正の成功には、外科手術の技術だけではなく、歯列矯正や口腔外科、インプラントなどのさまざまな分野全般の専門性が欠かせません。このような専門性を持ち、さらにスピード矯正の経験を積んだ歯科医に相談することをおすすめします。

どれくらい治療期間が短縮するか

スピード矯正を受けることで、どれくらい治療期間が短縮するのかといった点が、重要です。まったく短縮しないのでは、メリットのほとんどが感じられなくなってしまうからです。

しかし、スピード矯正でどの程度治療期間を短縮できるかは、歯並びの乱れや顎の骨の大きさによって異なります。歯列の乱れの状態によっては、選べる矯正方法が限定されて治療期間が必ずしも期待通りに短縮できないこともあるでしょう。

特に外科手術が必要な方法は、歯茎や歯槽骨の状態によっては適用できないことがあります。納得のいく治療を受けるためには、事前のカウンセリングを丁寧に行い、希望に合った治療法を提案してくれる歯科医院を選ぶことが重要です。

歯並びによっては、必ずしもスピード矯正でなくても短期間で矯正が完了するケースがあります。そのため、患者さんの希望に全て応えるのではなく、患者さんへの負担も考えた上で、スピード矯正以外の治療法が医師から提案されることがあります。

もし歯科医のすすめる治療法に納得できない場合は、セカンドオピニオンも一つの手段です。いずれにしても、信頼できる歯科医と相談することが、あなたに合った治療法を見つけるために重要です。

スピード矯正どこでできる?

スピード矯正どこでできる?

スピード矯正は、銀座矯正歯科の深沢博士がスピード矯正研究会を作り世界に先駆けて研究を始めたことから発展してきました。

これまでも見てきたように、高い技術力と経験が必要なスピード矯正を治療に取り入れることができる医師はとても少数だといわざるを得ません。

そのため、スピード矯正を受けたいという場合には、スピード矯正ができる信頼できる医師を見つけるようにしましょう。

まとめ

スピード矯正とは、歯を削ったりせず歯を動かすことにより、その人のニーズに合った期間で治療をすることです。スピード矯正は、コルチコトミー法などの外科手術を伴うもの、外科手術をせず先進的な矯正器具を使用した矯正の2つに分けられることを、本記事では解説してきました。

一般的な矯正とスピード矯正の違いは、固い歯槽骨の一部を切除するなどの外科手術を施し歯の動きを早くするところです。スピード矯正の効果は、歯並びの乱れや顎の骨の大きさによって差があるため、事前に丁寧なカウンセリングを受け、納得のいく治療を受けた方が良いでしょう。

スピード矯正の費用はそれなりにかかりますが、通常の矯正治療よりも安い場合もあるため、どのような治療法が可能なのかをきちんと医師と相談し、予算内に収まる治療法を選択することも重要です。コルチコトミー法・ヘミオステオトミー法・オステオトミー法であれば、100,000〜500,000円程度かかります。インプラント矯正の場合の費用相場は、1本25,000〜30,000円程度です。

スピード矯正について、WITH DENTAL CLINICでも相談してみることが可能です。もしスピード矯正を検討しているのであれば、無料カウンセリング予約を受け付けているので、医師に可能かどうか、どのような治療でどの程度の期間がかかるのかを聞いてみましょう。まずはホームページから、どのような治療が受けられるのかを確認してみてください。

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