公開日: 2023年5月31日
反対咬合はしゃくれといわれる、下顎が前に出て受け口になり、顔がゆがんで見える症状です。反対咬合をそのままにした時のリスクや、矯正治療するとなるといくらかかるか、治療費用が気になります。そんな反対咬合について、原因に矯正方法や費用・治療期間・予防方法など詳しく紹介します。
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反対咬合は俗称で受け口、しゃくれともいわれています。歯科用語では下顎前突(かがくぜんとつ)といい、不正咬合になります。
上の歯よりも下の歯が外側(前側)に出た状態です。正常な歯の咬み合わせは、上の歯全てが下の歯より少し前側や外側に噛みます。これの逆の状態が反対咬合です。下の歯すべてが反対に噛んでいることは少なく、前歯に発症することが多い症状です。
反対咬合の主な原因は「遺伝的要素」と「環境が及ぼす影響」の2つがあります。遺伝による反対咬合は矯正治療が必要になりますが、環境による反対咬合は生活習慣を改めることで改善することもあります。
反対咬合に悩む方で、家族や親族に反対咬合、受け口など歯並びが悪い方がいれば、遺伝の可能性が極めて高くなります。
遺伝により、生まれつき下顎が大きかったり、上顎が小さかったりすると反対咬合が発症しやすくなります。遺伝による反対咬合の心配がある方は、ご両親が小さい頃から矯正対策を意識しましょう。
骨格的な反対咬合は骨格性下顎前突の場合が多く、歯列の矯正治療だけでは改善が見込めず、顎の骨の形態修正を行い、その後に歯の矯正治療を行うケースがほとんどです。
生活環境が原因して反対咬合を発症した場合は、骨の成長にずれが起きたり、一方の顎の筋肉だけが発達したりしたことが原因して、噛み合わせがアンバランスになり反対咬合を発症しています。
このような生活環境から起こる反対咬合は生活習慣や日常生活の癖によるものが主な原因で反対咬合を発症します。
しゃくれとも呼ばれる反対咬合は、見た目だけでなく日常生活に支障が出やすくなります。生まれつきと思い矯正をあきらめている方がいますが、反対咬合を放っておくとさまざまなデメリットを発症することがあります。ここでは反対咬合が原因する問題点を詳しく説明します。
しゃくれともいわれる反対咬合は見た目がよくないと感じる方が多くいます。それだけに外見に自信が持てないことがあり、コンプレックスと感じるようになります。
反対咬合は思春期頃から症状が顕著になることが多く、多感な時期の青少年にとってみて深刻な悩みになっています。
一般的に人の歯は上の歯が下の歯を2mm程度覆っています。反対咬合は逆に下の歯が上の歯よりも前に出ています。反対咬合は前歯によく現れる症状ですが、奥歯でも下の歯が上の歯よりも外側に出るケースがあり、咬み合わせが悪くなります。
下の歯が前に出ている反対咬合は、前歯で食べ物を噛み切る作業が大変で、全体的に咀嚼力(咀嚼力)に大きな影響を及ぼすことがあります。
反対咬合は噛み合わせがアンバランスになり、噛む力が余分に必要となることもあり、顎全体の痛みや咀嚼筋(そしゃくきん)の痛みを発症し、口を大きく開くことが困難になることがあり、顎関節症になることもあります。
さらに、慢性的な頭痛・首の凝り・肩こりなどに悩まされることもあって、腰痛まで発症することもあります。
反対咬合は噛み合わせの悪さから歯や顎などの不調だけでなく、身体のさまざまな部分に悪影響を及ぼすことがあります。
歯並びの悪さから食べ物を充分に咀嚼せずに飲み込んでしまうことが日常になり、慢性的に胃腸に負担をかけることで消化不良などが起こりやすくなります。
反対咬合で咬み合わせが悪いまま噛み続けると、特定の歯だけで噛むことで、歯の摩耗が進行し、歯の寿命が低下するリスクが高まることがあります。
また、反対咬合は上下の歯がうまく噛み合わないことから、歯の間に食べ物が残ったり、歯ブラシの毛先が歯に届かず、歯がきれいに磨けなかったりすることから、虫歯になりやすくなります。歯周病までも発症することさえあります。
反対咬合が原因して滑舌が悪くなる方がいます。日本語には歯の裏に舌を当てて発生する音もあり、歯は言葉を発生するときに機能します。
歯が正しく咬み合わさってないと、歯の隙間から空気が漏れて正しく発音することが難しくなることがあり、活舌も悪くなり、接客や人前で話すときなど聞きづらい話し方になることがあります。
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問題が多い反対咬合は治療したいものですが、治療方法や費用、治療期間は歯の症状や治療の方法、歯科医院の方針などによって異なってきます。
また、反対咬合治療は審美治療の一種で健康保険の適用外です。ただし、先天的な疾患などが原因する反対咬合は保険が適用されることもあります。
ここでは、反対咬合の矯正治療について、矯正の種類や内容、費用に治療期間まで詳しく紹介します。
顎の骨格が原因して発症した反対咬合は外科手術が必要になります。多くの反対咬合は下顎が大きすぎるか、前に出すぎています。
そのため、上下の歯がうまく噛み合うように、大きい下顎を削る必要があります。手術はそれぞれの症状で最適な方法が選ばれますが、信頼がおける病院でよく相談して手術を受け矯正しましょう。
顎の手術は入院が必要で、入院して治療する目安となる期間は10日から2週間程度です。また、矯正が完全に終了するまでは3年から4年程度が必要になります。費用は保険が適用されれば入院費込みで25万円から50万円程度が目安です。
歯並びが悪く反対咬合を発症した場合の歯列矯正は、ワイヤー・ブラケット矯正・マウスピース矯正・裏側治療・部分矯正などがあります。
基本的には前や横にはみ出している歯を徐々に移動させて、正規のポジションに移す矯正治療です。それぞれの矯正方法は次章で詳しく説明します。
反対咬合を矯正治療で採用される矯正方法をそれぞれ詳しく解説します。それぞれの矯正方法にメリットとデメリットがあり、適用できる歯列矯正が限定されるケースもあります。また、反対咬合の治療は調整するのに時間がかかり、じっくり矯正治療を行います。
さらに、顎の骨を外科手術した場合は、手術後に歯列矯正を行うこともあります。
反対咬合の治療でメジャーな矯正方法がワイヤー・ブラケット矯正です。ブラケットとよばれる矯正装置を歯の表面に密着させ、各ブラケットをワイヤーでつないで引っ張り、歯を徐々に移動させる矯正方法です。
施術実績が多く成功例も多く、安心して受けられる矯正方法です。ただし、矯正装置が目立ち、矯正中であることが明らかになる点がデメリットです。
ワイヤー・ブラケット矯正は1年から2年ほど治療期間がかかり、場合によっては3年ほど取り付けたままになることもあります。正確な金額は治療により異なりますが、60万円から150万円ほどが目安になります。
反対咬合について、最近人気になっている矯正治療がマウスピース治療です。3Dスキャナーを使い、矯正対象の歯の状態を詳しく把握し、矯正用のマウスピースを作成します。そのマウスピースを2週間ごとに交換して、少しずつ歯を移動させ矯正します。
透明素材のマウスピースだけに、矯正していることが目立たなく、自分で取り外しができるメリットもあります。ただし、1日のうち20時間以上装着しなければなりません。また、デコボコが激しい反対咬合には使用できません。
治療期間は6カ月から2年ほどを要し、費用は40万円から110万円ほどかかります。こちらも、個別のケースで異なることがあり事前確認が必要です。
裏側矯正はブラケットを矯正する歯の裏側に取り付けてワイヤーでつなぎ、矯正治療を行います。歯の裏側に矯正装置がセットされることで、歯列矯正をしていることが目立ちにくく、ひっそりと歯列矯正ができます。
歯の裏側は複雑な形状でブラケットを歯の裏側にピッタリと装着することが難しく、高い技術力が求められます。費用も他の矯正より少し高くなり、80万円から200万円ほどが目安です。裏側矯正の治療期間は1年から3年程度かかります。費用については個別のケースで金額に差が発生するため、事前に歯科医院で確認しておきましょう。
反対咬合の矯正治療を開始する絶好のタイミングはありません。早期治療がおすすめです。
しかし、歯列矯正治療は治療費が高額なため金銭的に余裕が出てから始める方も多くいます。最近はローンを利用して歯列矯正治療を行い、一定期間をかけて返済する方もいます。
ローンについては矯正治療を行う歯科医院で相談することもできます。経済面も考えて無理ないタイミング矯正治療を受けましょう。
反対咬合は幼少時期からその兆候が表れることがあります。早期治療が原則ですが、子どもは乳歯から永久歯に生え変わる時期に反対咬合が現れることもあります。また、子どもならではの反対咬合にかかわる問題もあります。この章で子どもの反対咬合について詳しく解説します。
子どもの歯列矯正治療は大人の場合とほぼ同じです。子どもは顎や歯の抜け替わりがあり、治療が長引くケースもあって、費用も多くかかることもあります。
子どもさんの反対咬合の治療については治療方法、費用など、小児歯科など子どもの歯を専門にケアしている歯科医院があります。専門性が高い信頼できる歯科医とよく相談し、よく理解して治療を受けることをおすすめします。
子どもの反対咬合を始める時期は、早く始めれば効果が出やすくなります。また、反対咬合は子供のうちに治した方が身体への影響も少なくなります。矯正を早めることで適正な顎の成長を促し、受け口となる骨の成長を抑制することがあります。
下顎が上顎よりも前方に突出し受け口の状態が顕著となる反対咬合は、上顎が成長する時期(7歳から13歳頃)に、フェイシャルマスク(上顎前方牽引装置)を使用し、上顎の成長を促進し、下顎の成長を抑制する装置で矯正することがあります。
上顎が成長する時期に、毎日フェイシャルマスクを1日に10時間以上装着すると、反対咬合を抑制する効果が期待できます。
反対咬合は疾病やケガではなく審美治療とみなされています。健康保険の適用はありません。全額自費で矯正治療することになります。
それだけに、信頼できる歯科医院を選び、治療内容を確認し、十分に理解してから矯正治療をうけましょう。
反対咬合は自由診療が原則です。しかし、顎変形症(がくへんけいしょう)と診断された場合は保険が適用される可能性があります。治療は手術前の矯正に約1年、手術と入院に2週間から3週間を要し、手術後も約1年の期間がかかります。費用見込みは、矯正で約22万円、手術が約30万円です。
また、保険が適用されるのは、顎口腔機能診断施設に指定されているクリニックや大学病院などの医療機関での受診のみです。保険適用についても歯科医師との相談が大切になります。
自由診療で治療した反対咬合の治療代は医療費控除の対象になることもあります。医療費控除を受けるには、毎年2月16日~3月15日までの期間中、税務署で確定申告をすることが必要になります。
医療費控除をともなう確定申告は、1月1日から12月31日まで1年間に支払った医療費の合計が10万円以上になると、控除を受けることができます。なお、確定申告については実際に支払った入院費や医療費の領収書を持って、期間中に税務署に出向き相談に行くことをおすすめします。
反対咬合はデメリットが多い症状です。自我が目覚める思春期から顕著になることが多く、青少年期から悩み続けることになります。最近は歯列矯正の治療方法も進化し、早い時期から矯正すると反対咬合も矯正できることが多くなりました。しかし、今、反対咬合に悩んでいる方にとって、どこの歯科医院を選び、矯正治療の相談をすればよいか、大いに悩んでいる方も多いと思います。そんな方におすすめの歯科医院が下記サイトです。WITH DENTAL CLINICは人気の歯科矯正医院で、治療実績が多い経験豊富な歯科医師がいます。至急サイトにアクセスし無料相談を受けましょう。
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