公開日: 2023年4月29日
「矯正の効果を感じられるのはいつ頃?」「結婚式に間に合わせたい」「就職活動までにきれいな歯並びにしたい」など、決まった時期までに治したいと考えている人もいるでしょう。
この記事では、矯正を始めてからどれくらいの時期に変化を実感できるのか、具体的に解説します。ぜひこの記事を、歯列矯正をする時期を決めるときの参考にしてみてください。
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歯列矯正で歯が動く距離は、1ヶ月で0.3〜1mmほどです。4〜6ヶ月ほど経つと1mm以上歯が動きますので、変化を感じられるでしょう。どのようなことが変化の実感に影響するのか、詳しく見ていきます。
1ヶ月に歯が動く距離は、0.3〜1mmと幅があります。どのような時に歯が大きく動くのか、距離を決定する要因をみていきます。
歯が動く距離を決定する要因
治療前に、どのくらい歯並びの乱れや歯と歯の間に隙間があったのかがポイントです。治療前の歯並びの乱れが大きい方が、矯正の効果を実感しやすいでしょう。また、歯と歯の間に隙間があると歯が動いた距離を実感しやすくなります。
歯が動きやすいか動きにくいかという点も、重要です。成長途中の子供や、新陳代謝が活発な人、頬杖や歯ぎしり・食いしばりなどの良くない癖がない人は、歯が動きやすく短時間で比較的長い距離を動かすことができます。
抜歯の有無も、確認しておく必要があるでしょう。矯正治療では、必要に応じて抜歯をして歯並びを整えるためのスペースを作らなければならない場合があります。抜歯をすると、歯が大きく動くために必要なスペースができるため、スペースがない場合は抜歯をしなければ矯正治療がうまくいきません。
抜歯が必要なのは、以下のようなケースです。
上記のようなケースの場合は、抜歯をしてからでなければ、矯正治療をしても失敗する可能性があります。
歯列矯正では、矯正装置を使って少しずつ力をかけて歯を動かしています。その時に、歯はどのような仕組みで動いているのかを確認しておきましょう。
歯の周りには、歯を支えるための骨(歯槽骨)があり、その骨と歯根(歯の根っこ)の間には、歯根膜という弾力のある膜があります。この歯根膜が矯正で歯が、動く時に大切な役割を果たすのです。
矯正装置を取り付けて歯に力がかかると、その力が歯根膜に伝わります。歯が動く方向の歯根膜は縮み、反対側の歯根膜は引っ張られます。歯根膜には一定の厚さを保とうとする性質があるため、歯根膜の厚さに変化が生じると、歯根膜と接している骨に変化が起こります。
力がかかり縮んだ歯根膜は元の厚さに広がろうとするため、接している骨を溶かし、反対側の歯根膜は縮むため、その分骨を作ろうとするのです。この仕組みが繰り返されて、歯が動いていきます。
長い時間をかければ、長い距離を動かすことができます。つまり、動かす距離が長ければ時間がかかり、短ければ早く終わるということです。具体的な数字と症例を見てみましょう。
1ヶ月で約0.5mm動くとすると6ヶ月で約3mm動くことになります。3mmほど動くとかなり変化を実感できるのではないでしょうか。
しかし全部の歯を一気に動かすことは難しく、歯列がバラバラにならないように順番に動かしていくことが必要です。そのため時間がかかります。今はどの歯をどこまで動かしているのか、担当医から説明してもらうと、より変化が実感できるのではないでしょうか。
マウスピース矯正は、特に変化を実感しやすい治療法です。マウスピース矯正は、1ヶ月で0.25mm前後ずつ歯を移動させます。そのため、1mm以上歯が動いて効果を実感できるのは4〜6ヶ月ほど経った頃です。
そして、ワイヤー矯正と比較すると効果を実感しやすい矯正方法といえます。ワイヤー矯正は矯正治療が完了するまでブラケットという器具をつけているため、治療途中で変化を実感することは難しいです。それに比べてインビザラインによる矯正では約1〜2週間に1回、新しいマウスピースに交換するため少しづつ歯の動きを実感することができます。
治療ステップによって、矯正の効果を大きく実感できる時期と実感しにくい時期があります。
歯の場所や抜歯したスペースの有無によって見た目の変化の大きさが違うのです。
ステップ1 全体的な乱れをある程度きれいに並べる 変化 大
ステップ2 犬歯を後ろに下げる 変化 中
ステップ3 抜歯スペースの閉鎖 変化 大
ステップ4 全体の微調整 変化 小
ステップ5 リテーナー処置 変化 無
歯が移動するためには、どのくらいの力が必要なのでしょうか。強い力をかければ良いというものではありません。弱すぎても強すぎてもいけません。
実は、歯列矯正の際にはにかかるのは、数十グラムという非常に弱い力なのです。専門的には1つの歯を移動させるのに適切な力の強さの基準があり、どの方向に力をかけるのかによって力の強さが異なります。
矯正歯科医はその基準と歯根表面積の大きさを考慮して力を加減しているのです。
少しでも矯正期間を短縮して、矯正の効果を早く実感したいと考える人は多いでしょう。ここでは、これから歯列矯正をしたいと考えている人にもおすすめの、矯正期間を短縮するポイントを解説していきます。
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全体矯正では、1〜3年と幅があり実際どのくらいなのか、気になる人もいるでしょう。
マウスピース矯正では、ワイヤー矯正より少し治療期間が短くなります。1日20時間以上という装着時間を守ること、自分で期限を守って新しいマウスピースに交換することが必要です。自己管理ができないと計画通りに治療が進まず期間が長引きます。
大人の場合のおおよその治療期間の目安は次の通りです。
矯正装置をつけている期間
部分矯正 6ヶ月〜1年程度
全体矯正 1〜3年程度
表側矯正 1〜3年程度
裏側矯正 約3年
マウスピース矯正 5ヶ月〜2年程度
矯正装置を外した後に、保定装置をつけるリテーナー期間があります。リテーナー期間は矯正装置装着期間と同じだけ必要です。
歯が動きやすい人は、矯正による歯の移動がスムーズにできるため、変化を実感するのも早いでしょう。では、歯が動きやすい人の特徴はどのようなものなのでしょうか。
成長途中にある子供
歯や顎の骨が成長途中にある子供は、少しの力で歯や骨に影響が出やすいです。そのため、矯正装置の力で歯が動きやすい反面、歯並びに影響する舌癖や口周りの癖がある場合は歯並びの乱れに繋がりやすいです。
指しゃぶり……上顎や上前歯には、前方に向かって強い力が加わるので、上顎前突(出っ歯)や開咬(前歯が噛み合わない)などを引き起こす
舌を突き出す・唇を噛む……前歯に持続的な力が働いて歯並びが乱れる可能性がある
口呼吸……出っ歯や受け口を引き起こす可能性がある
新陳代謝が活発な人
個人差がありますが、大人でも歯の周囲組織の新陳代謝が活発な人は、比較的早く歯列矯正の効果が出やすいといえます。新陳代謝を活発にするために、食生活や睡眠時間を規則正しくすることから始めてみましょう。
良くない癖がない人
頬杖や歯ぎしり、食いしばりなどの良くない癖があると矯正治療にも影響が及びます。矯正装置にかかる圧力が弱められたり、全く別の方向に力が加わったりすることで、歯の移動がなかなか進まないことがあるのです。そのような良くない癖がない人は、歯が動きやすいです。
どれも重要なポイントなので、しっかり把握して守ることが大切です。
矯正期間中には、以下のような3つの注意点があります。
歯並びの変化を実感するのは、矯正開始から3ヶ月から半年ほど経ち1mm以上の動きがあった時です。歯が動く距離を決定する要因は、治療前の歯並びの乱れ・歯と歯の間にある隙間がどれくらいか・歯が動きやすいか動きにくいか・抜歯の有無などが挙げられるということを、本記事で解説してきました。
歯列矯正を始めてからどれくらいで変化するかが気になる人はぜひ、WITH DENTAL CLINIC へ相談してみましょう。無料カウンセリング予約を受け付けているので、希望に合った治療を受けることができます。まずはホームページから、どのような治療が受けられるのかを確認してみてください。
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