公開日: 2023年4月29日
「噛めない、眠れない、死にそうなくらい痛い」など、矯正治療中につらい痛みがあるという話を聞いたことがある人もいるでしょう。
これから歯列矯正をしようとしている人にとって、矯正の痛みはどんなものなのか心配になる人も多いのではないでしょうか。この記事では、痛みの原因や痛みが続く期間、痛みを軽減する方法、矯正中の食事について詳しく解説していきます。痛みが気になって矯正治療を受ける決心ができない、という人はぜひ、参考にしてみてください。
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歯列矯正について、痛みがどの程度のものなのか、という質問をする人が良くいます。矯正治療は痛いと聞く人は多く、実際にどの程度なのか気になるという人は少なくないでしょう。
実際に矯正治療をおこなった人によると、「ワイヤーを通すと歯に力がかかって、引っ張られるような締め付けられるような、歯が浮いているような感覚がある」「歯の根元に鈍い痛みがある」「物を噛むときに痛みが走る」などといった痛みが感じられるとのことです。
とはいえ、食べるものに工夫したり、時間経過でよくなったりするため、そこまで深刻にとらえる必要はないでしょう。
矯正治療中の痛みが全くないわけではありませんが、毎回痛むたびに受診しなければならない、食べることができない、痛みで日常生活に支障が出る、というほどではありません。
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矯正治療の痛みの原因には、「歯が動くときの痛み」「矯正器具による痛み」「噛むときの痛み」「口内炎などによる痛み」があります。ここでは、それぞれの痛みを詳しく解説していきます。
矯正治療は、矯正器具を使って歯に力をかけて少しずつ歯を移動させる治療です。矯正器具により歯が骨に押し付けられると、歯の周囲にある歯根膜が骨を溶かして広がろうとし、反対側には骨が形成されます。矯正は、このような歯の性質を利用して歯を動かしていくのです。
この仕組みの中で、骨が溶ける際に痛みを感じる物質が分泌されます。そのため、特にワイヤー矯正では矯正装置を取り付けてワイヤーで締め付けた後に痛みが出始めます。およそ36時間後がピークです。
どうしても痛みに耐えられない場合は、担当医に相談し、ワイヤーの調整をしてもらいましょう。
ワイヤー矯正の表側矯正では、矯正器具が唇や頬の粘膜に当たって痛んだり、口内炎ができて痛むことがあります。口内炎ができてしまった場合、痛みのピークは3〜4日で1週間ほどで治ることが多いようです。
スポーツでボールなどが口に当たったり、吹奏楽で楽器を演奏する場合に唇や粘膜を傷つけることがあります。スポーツや音楽の活動をしている場合、矯正中は気をつけて過ごした方が良いでしょう。
矯正治療中、ブラケットが外れたり、ワイヤーが緩んで外れてしまうこともあります。そのような時は、金属やワイヤーが口腔内を傷つけ、痛みの原因となる可能性があります。怪我をしないように気をつけ、早めに歯科医院で直してもらいましょう。
矯正治療を始めたばかりの頃は、歯に物が当たると痛みを感じやすい時期です。食事の際に噛む時にも痛みを感じます。最初の3日ほどの痛みが強い時期から1週間程度は、固いものは避け、弱い力で噛むことができる柔らかい食べ物をおすすめします。
矯正を始めたばかりの頃の痛みは、どれくらいの期間続くのでしょうか。矯正治療が始まると、4〜5時間後に徐々に痛みを感じ始め、3日後にピークとなります。4〜5日程度で徐々に痛みは減少し、1週間以内に軽減します。
眠れない、食べられないほどの辛い矯正治療中の痛みは、少しでも和らげたいですね。ここでは痛みを緩和し、ストレスを最小限にする方法を解説します。
ワイヤー矯正の場合、ワイヤーの力が強すぎることもありますので、加える力を弱くすることでかなり緩和されます。また、ワイヤーの種類によっても力のかかり方が異なるので、担当医に相談してみてください。まずは、矯正装置を調整し歯にかかる力を弱くすることが第一です。
矯正装置が口の中の粘膜に当たって痛い場合、矯正装置の固くて尖った部分を軟らかく尖っていないもので覆うと痛みが和らぎます。そのために、医療用に開発されたワックスがありますので、尖った部分をワックスで覆うと大分痛みが和らぎます。
矯正装置の強さの調整やワックスの使用をまずおすすめしますが、それでも痛みが気になる場合は痛み止めを処方してもらいましょう。
しかし、痛み止めを服用すると副作用があったり、歯の動きを鈍くしてしまうことがあります。痛みのピーク時に1〜2回服用する程度がおすすめです。使用方法については医師の指示を守りましょう。
食べ物を工夫して痛みを感じにくいように食事をすることも、矯正期間中には大切なことです。矯正中に痛みを感じにくい食べ物の工夫はどのようなものか、解説します。
具体的には、強い力で噛まずに飲み込める柔らかい食べ物や水分を多く含んでいるもの、矯正装置に挟まりにくい食べ物が食べやすいでしょう。また、栄養面からビタミンB2・B6を含む食べ物を摂ると、口内炎の予防や回復を早める効果があります。
矯正治療中の痛みがある時には、「強い力で噛まずに飲み込める柔らかい食べ物」「水分を含んでいる食べ物」「矯正装置に挟まりにくい食べ物」「ビタミンB2・B6を多く含む食べ物」がおすすめです。詳しく解説します。
強い力で噛まずに飲み込める柔らかい食べ物:柔らかい食べ物を食べるときの方が、痛みを感じにくくなります。キュウリや人参などの生野菜は、スムージーや野菜ジュースにしていただくと良いでしょう。ご飯もリゾットやお粥にして食べれば、強い力で噛まずに飲み込むことができます。
水分を含んでいる食べ物:タンパク質を摂取するなら、肉や魚よりも豆腐や豆乳、主食はご飯やパンよりも矯正器具に絡みにくい太めのうどんの方が痛みを感じにくいでしょう。
矯正装置に挟まりにくい食べ物:繊維がある野菜・肉や魚は細かく刻むと良いでしょう。
ビタミンB2を多く含む食べ物:牛乳・卵・ワカメ・マッシュルーム
ビタミンB6を多く含む食べ物:鮭・バナナ・さつまいも・パプリカ
どちらも口内炎の予防や回復を早める効果があります。
具体的な料理や食品を挙げてみると、次のような食べ物がおすすめです。お試しください。
おかゆ……痛みに合わせて硬さを調節します。
リゾット……野菜など他の具材や調味料で変化をつけられます。
煮込みうどん……固いと感じるときは食べやすい大きさにカットしておくと良いでしょう。茶碗蒸し・オムレツ・スクランブルエッグ……卵のタンパク質やビタミンを摂ることができます。
蒸しパン……口の中で崩れるので食べやすいです。
豆腐……柔らかく高タンパクです。
ポトフ……具材を柔らかくなるまでスープで煮込めば舌で潰せるくらいの柔らかさになります。
ポテトサラダ……噛まずに食べることができます。きゅうりを入れる場合は細かく刻みましょう。
・細かく刻む……あまり噛まずに食べられる大きさに切ること、繊維があるものは繊維を断ち切るように刻むと良いでしょう。
・柔らかく煮る……舌で潰せるくらいの柔らかさまで煮れば痛みを感じにくいでしょう。
・すりおろす……固い野菜をすりおろしてリゾットに混ぜると偏りがちな栄養素を補うことができます。
キャラメルやガム
粘着性が高く、ブラケットやワイヤーにまとわりつく食べ物は注意が必要です。ブラケットやワイヤーの下に入り込んで取れなくなってしまったり、歯や矯正装置に付いてしまったキャラメルなどを無理に取ろうとすると矯正装置が外れてしまい、口の中を傷つけてしまうことがあります。
また糖分が多いものを長時間口に入れていたり、挟まったまま放置すると虫歯の原因になります。
煎餅などの固い食べ物
固い食べ物を噛むと矯正装置に力がかかるため、装置が外れてしまったり変形する可能性があります。装置が外れたり破損すると、口の中に傷を作ってしまったり、治療期間が長くなりますので注意が必要です。
痛みを軽減するには担当医に相談し、まずは矯正装置を調整してもらいましょう。尖った部分には矯正ワックスを使用します。それでも治らない時には鎮痛剤を控えめに(1〜2回ほど)使いましょう。
矯正中の食べ物は柔らかいもの、水分を含むもの、歯に挟まりにくい物にすると良いでしょう。ガムやキャラメル、固い煎餅は要注意です。
歯列矯正の痛みの原因は、「歯が動くときの痛み」「矯正器具による痛み」「噛むときの痛み」があります。ワイヤー矯正の場合、歯が動くときの痛みのピークは矯正を始めてから3日後です。
「矯正器具による痛み」はワイヤー矯正の表側矯正に多く、矯正器具が唇や頬の粘膜に当たって痛んだり、口内炎ができて痛むことがあります。「噛むときの痛み」は矯正治療を始めたばかりの頃に歯に物が当たることによって感じる痛みです。柔らかい食べ物をおすすめします。
矯正治療の痛みは矯正装置をつけてから3日後にピークとなり、1週間以内に軽減します。矯正治療中の痛みを軽減するには、「矯正装置を調整してもらう」「矯正用ワックスを使用する」「鎮痛剤を使用する」方法があるといったことを、本記事では詳しく解説してきました。
ワイヤー矯正の場合は、ワイヤーの力を弱くすることでかなり痛みを緩和できる・矯正装置の固く尖った部分を矯正用ワックスで覆うと痛みが和らぐなど、痛みを軽減する方法もいくつかあります。
矯正中の痛みについて気になっているという人は、WITH DENTAL CLINICへ相談してみましょう。無料カウンセリング予約を受け付けているので、希望に合った治療を受けることができます。まずはホームページから、どのような治療が受けられるのかを確認してみてください。自分に合った治療方法を見つけることができるでしょう。
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