公開日: 2023年3月28日
歯科矯正治療の費用相場はいくら？種類別の料金の違いを紹介
「歯並びが気になるから歯科矯正をしたいけど、治療費が高そう……」
「歯科矯正の治療費って、一括で支払わなきゃいけないの？」
歯科矯正をお考えの方は、みなさん悩まれていることではないでしょうか？
そこで今回は、歯科矯正に関するお金の疑問がすべて解決するように、
- 矯正費用の相場
- 矯正治療にかかるお金の内訳
- 矯正治療費の支払い制度・支払い方法
- 医療費控除について
などを、順番に徹底解説していきます。
歯科矯正にまつわるお金の悩みがスッキリ解消するはずです。ぜひ最後までご覧ください。
＼どんな治療内容？料金はいくらかかる？こちらを要チェック！／
歯科矯正治療の費用相場
歯科矯正は、一部の特殊な場合を除き「自由診療（自費診療）」です。そのため、医療保険が適用されず、治療費は全額自己負担となります。
また、保険診療では全国一律で治療費（保険点数）が決まっているのに対し、自由診療では各医院が独自に治療費を設定しています。
このため、歯科矯正の治療費も歯科医院ごとに異なるのです。ここでは大人と子どもに分けて、矯正治療の費用相場をお示しします。
大人の矯正費用相場
大人の歯科矯正の費用相場は、80万～120万円です。
費用は治療の難易度や治療期間、治療方法、使用する装置などによって変わってきます。
※上記の費用は、あくまでも歯列矯正にかかる一般的な治療費（税別）です。
参考治療費の目安はどれくらいですか？｜治療期間・費用（成人）：よくある質問・何でも相談室：矯正歯科治療のお話｜矯正歯科専門の開業医団体「日本臨床矯正歯科医会」 (jpao.jp)
子どもの矯正費用相場
子どもでは歯の成長に合わせて治療を行うため、治療を開始する時期によって費用が異なります。次の期間に分けて考えることが一般的です。
1期治療
「1期治療」とは、乳歯（子どもの歯）のみ、乳歯と永久歯（大人の歯）が混在する時期に行う治療です。
この時期の治療は、指しゃぶりや口呼吸などの悪習慣の改善、あごの骨のバランスを整え歯がはえるスペースを確保することなどを目的に行います。
治療費の目安は次の通りです。
・乳歯列期（乳歯のみ）：3万～20万円
・混合歯列期（乳歯＋永久歯）：15万～60万円
2期治療
すべての永久歯がはえそろってから行う治療を「2期治療」といいます。ここからは大人の矯正治療と同じように、ワイヤーなどの矯正装置を使用しての治療を行います。
治療費は1期治療とくらべて高額です。
・永久歯列期（永久歯のみ）：50～130万円
このように、小さいころから治療を開始した方が、費用をおさえられる傾向があります。また、成長期に治療を開始することで、あごの骨の発育を利用でき、矯正治療にともなう抜歯のリスクを減らせるのもメリットです。
ですが、乳歯の時期から治療をはじめて、永久歯に生え変わってからも治療を継続することもあるでしょう。このような場合は、料金を調整している歯科医院が多くなっています。
くわしくは、各歯科医院にお問い合わせください。
※上記の費用は、あくまでも歯列矯正にかかる一般的な治療費（税別）です。
歯科矯正の治療種類別の費用・治療期間の目安
つぎに歯科矯正の治療種類別に、費用と治療期間の目安をご紹介します。
| 治療方法 | 費用 | 治療（矯正）期間 |
|---|---|---|
| 表側矯正 （ワイヤー矯正） | 60万～120万円 | 1～3年 |
| 裏側矯正 （ワイヤー矯正） | 100万～160万円 | 1～3年 |
| マウスピース矯正 | 80万～100万円 | 1～3年 |
※大人の全顎矯正（奥歯を含む、歯全体）を想定しています。
※上記の費用は、あくまでも歯列矯正にかかる一般的な治療費（税別）です。
表側矯正（ワイヤー矯正）
歯の表面にブラケットという金属の装置をつけ、そこに細いワイヤーを通して力を加えることで歯を動かします。多くの人が想像する治療方法ではないでしょうか？
表側矯正については、装置が目立ってしまうことに抵抗がある方も多いかもしれません。そのような場合は、セラミックやプラスチック製のブラケットを使用すると、金属製のブラケットよりも目立ちにくくなります。ですが、強度は金属製よりも劣り、費用は高額となるのがデメリットです。
裏側矯正（ワイヤー矯正）
裏側矯正は、舌側矯正とも呼ばれ、その名の通り歯の裏側に装置をつけます。表側矯正よりも装置が目立ちにくいため、見た目を気にする方にはおすすめの治療法です。
裏側矯正の治療期間と仕上がりは、表側矯正と変わりません。しかし、裏側矯正には特別な装置と技術が必要なため、治療費は高くなるデメリットがあります。
参考舌側矯正とは？ | 日本舌側矯正歯科学会 (jloa.org)
マウスピース矯正
マウスピース矯正は、アライナー矯正とも呼ばれます。患者に合わせて作成した透明なマウスピースを、1日20時間以上装着することで歯並びを整える治療法です。
見た目が目立たないことや、取り外しが可能であることがマウスピース矯正の大きな利点です。
しかし、患者の使用状況に治療結果が大きく左右されるため、装着時間などが短くなってしまうと、うまく治療が進まないことがあります。さらに、歯の移動範囲に限界があるため、マウスピースでは治療できない場合があることも覚えておいてください。
マウスピース矯正によるトラブルも！
近年、歯科医院に通院せず、インターネット上でマウスピース矯正装置が販売されるケースが増えています。
歯科矯正はきちんとした検査、診断をもとに行われるべき医療行為です。自己判断によるマウスピース矯正では、予期せぬ問題を引き起こすこともあります。
マウスピース矯正を希望される方は、専門的な歯科医院できちんと診察、検査、診断を受けることを強くおすすめします。
参考公益社団法人 日本矯正歯科学会 ポジションステートメント マウスピース型矯正装置による治療に関する見解 | 公益社団法人 日本矯正歯科学会 (jos.gr.jp)
歯科矯正治療費が高額な理由
歯科矯正治療費が高額になる一番の理由は、一部を除いて保険適応外のためです。つまり、治療費が全額自己負担となります。
また、全顎矯正（奥歯を含む、歯全体）の一般的な治療期間は1～3年です。
歯科医院や治療の契約内容によっては、通院するたびに調整料などの支払いが生じることがあります。そのため、長い治療期間も費用が高くなるひとつの原因となり得ます。
なぜ歯科矯正では医療保険が使えないのか？
医療保険が適応される「保険診療」では、治療費の支払いが基本的に3割負担です。この保険診療は、病気を治すための治療が対象となります。
しかし、歯科矯正の治療目的は歯並びの改善により、虫歯や歯周病の予防、口元の見た目をキレイにすることです。そのため、予防的な治療であることから、医療保険の対象外となってしまいます。
歯科矯正が保険適応になるケース
次のような、病気によるかみ合わせ異常の治療を目的とした歯科矯正では、医療保険が適用されることがあります。
- 厚生労働省が定める疾患がもとでの、かみ合わせ異常による矯正治療
- あごを手術で動かすことを前提としている矯正治療
- 前歯3本以上が萌出（歯がはえること）できず、かみ合わせに問題がある場合の矯正治療
ただし、保険適用での歯科矯正治療は、届出をしている歯科医院に限られる点に注意が必要です。
こちらから対象となる疾患、保険医療機関の検索方法をご確認いただけます。
リンク：日本矯正歯科学会│矯正歯科治療が保険診療の適用になる場合とは
参考矯正歯科治療が保険診療の適用になる場合とは | 公益社団法人 日本矯正歯科学会 (jos.gr.jp)
歯科矯正治療にかかるお金の内訳
ここからは矯正治療ではいつ、どのくらいお金がかかるのかをご説明します。
歯科矯正治療前にかかるお金
1.カウンセリング料：無料～5,000円
患者さんの歯並びの状態をチェックし、直接お悩みをお聞きします。治療方法や費用についてのご質問にもお答えします。
『WITH DENTAL CLNIC』では、無料カウンセリングを実施中です。お気軽にお問い合わせください。
2.精密検査・診断料：1万～6万円
次の検査結果をもとに診断、治療方針、治療計画を決定します。
- 口腔内検査（虫歯、歯周病などのチェック）
- あごとかみ合わせ機能の検査
- あごのプロポーション検査
- 筋機能（噛む力）の検査
- セファログラム（頭部X線規格写真）
また、模型用の歯型取りや、治療前の状態を記録するために、口の中や顔の写真を撮影します。
参考矯正歯科治療について：矯正歯科治療のお話｜矯正歯科専門の開業医団体「日本臨床矯正歯科医会」 (jpao.jp)
3.虫歯・歯周病の治療、抜歯
虫歯や歯周病があると歯科矯正をはじめることができません。口腔内検査で虫歯などが見つかった場合は、矯正治療前に優先して治療を行います。
また、矯正治療前に抜歯をすることがあります。抜歯が必要な条件は次の3点です。
- 歯とあごの大きさのバランス（歯が大きい、あごが小さいなど）
- かみ合わせのずれ
- 横顔（口元が出ている、口が閉じにくいなど）
虫歯の治療は保険適用になりますが、矯正のための抜歯は自費診療になります。
歯科矯正治療中にかかるお金
治療方針、治療計画が決まり同意できれば、いよいよ矯正治療がスタートします。
1.矯正装置料：60万～160万円
矯正装置の種類によって料金はさまざまです。
ワイヤー矯正の場合、装置の素材を目立ちにくいセラミックやプラスチックに変えると追加料金が発生します。また、裏側矯正では治療の難易度が上がるため、表側矯正よりも治療費が高額です。
2.調整料：無料～1万円（1回）
矯正期間中は月に1回程度、装置の調整が必要です。調整料は、1回3,000円～1万円が一般的ですが、歯科医院によっては矯正装置料に含まれていることもあります。
歯科矯正治療完了後にかかるお金
矯正治療は1～3年で完了しますが、動かした歯にはもとに戻ろうとする力が働きます。そのため、治療後にケアをせず放置しておくと、キレイになった歯並びが崩れてしまうことも……。
歯並びの崩れを防ぐためには、歯を安定させる「保定」と呼ばれる治療が必要です。一般的に、2年以上の保定期間が推奨されます。
1.保定装置料：無料～6万円
保定装置には取り外しが可能なタイプや、歯の裏側をワイヤーで固定するタイプなどがあります。
歯科医院によっては、保定装置料がはじめから矯正費用に含まれている場合があります。
2.保定観察料：無料～5,000円（1回）
保定期間には3ヵ月～6ヵ月に1回通院し、状態を確認してもらうことが大切です。定期観察では、歯並びとかみ合わせのチェック、歯のクリーニングなどを行います。
保定観察料も保定装置料と同様に、矯正費用に含まれている場合があります。
※上記で示した費用（税別）は、クリニックにより異なります。
参考矯正歯科治療後の保定装置は必要なのでしょうか？｜保定：よくある質問・何でも相談室：矯正歯科治療のお話｜矯正歯科専門の開業医団体「日本臨床矯正歯科医会」 (jpao.jp)
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歯科矯正治療費の支払い制度
歯科矯正治療の支払い制度は、大きく分けて2種類あります。「総額制（トータルフィ制）」と「処置別支払い制」です。
ここからは、支払い制度ごとのメリット、デメリットなどをくわしく解説していきます。
総額制（トータルフィ制）とは？
「総額制（トータルフィ制）」とは、矯正治療費を治療開始前に全額支払う方法です。
治療費は治療の難易度や治療期間によって上下するため、一律料金ということではありません。患者さんごとに治療の方針説明時、歯科医院から金額が提示されます。
メリット
予想以上に治療期間が長くなったときでも、追加の費用がかからない。
デメリット
一度に大きな出費が必要になる。
総額制（トータルフィ制）に含まれる治療費の内容は、歯科医院によって異なります。くわしくは各歯科医院にお問い合わせください。
また、高額な治療費を一括で支払うのが難しい方は、このあと説明する「デンタルローン」なども検討されることをおすすめします。
処置別支払い制とは？
「処置別支払い制」とは、治療費が発生したタイミングごとに支払いを行う方法です。
調整料などを通院するたびに支払う必要があります。
メリット
総額制（トータルフィ制）にくらべて、一度の出費が少ない。
デメリット
予想以上に治療期間が長くなった場合、治療費がふくらむことがある。
治療完了するまで総支払額はわかりませんが、最初の説明時におおまかな予想金額を提示してくれます。しっかりと内容を理解したうえで治療を開始しましょう。
支払いの具体例
例）矯正期間：2年（通院 月1回）、保定期間：2年（通院 3ヵ月に1回）
| 費用内容 | トータルフィ制 | 処置別支払い制 |
|---|---|---|
| 矯正装置料 | — | 80万円 |
| 調整料 | — | 5,000円×24回＝12万円 |
| 保定装置料 | — | 6万円 |
| 保定観察料 | — | 3,000円×8回＝2万4,000円 |
| 合計 | 100万円 | 100万4,000円 |
※上記の費用は、あくまでも歯列矯正にかかる一般的な治療費（税別）の一例です。
※トータルフィ制に含まれる治療費の内容は、歯科医院によって異なります。
歯科矯正治療費の支払い方法の種類
歯科矯正をはじめる前の一番の不安は、高額な治療費の支払いではないでしょうか？
かぜなどで病院を受診した際の支払い方法は、現金やクレジットカードが一般的かと思います。
ですが、矯正費用の支払いは、現金などによる一括払いの他に、デンタルローンなどを利用した分割払いも可能です。
それぞれの支払い方法について、詳しい内容をご説明します。
一括払い
治療費を現金または口座振り込みなどで支払います。トータルフィ制では、治療のはじめに全額を支払い。処置別支払い制では、費用が発生するたびに支払うことになります。
分割払い（院内分割払い）
歯科医院によっては、独自に分割払いのシステムをもっていることがあります。支払い回数などのルールは医院により異なりますが、多くの場合は分割手数料がかかりません。
デンタルローン
デンタルローンとは、歯科治療専用のローンです。自動車ローンなどと同じように、高額な支払いを月々に分割できるメリットがあります。
ただし、デンタルローンには金利がかかるため、総支払額は一括払いよりも高くなる点がデメリットです。
- 金利：年3%～年9%程度
- 支払期間：6ヵ月～10年程度
※金利、支払期間は金融機関、契約内容により異なります。
歯科医院によっては提携しているローン会社があることもあります。歯科医院でデンタルローンを組めない場合は、自分で審査を受けローンを利用することも可能です。
デンタルローンを利用すれば、まとまったお金がなくても高額な歯科治療をうけることができます。しかし、デンタルローンは借金であるため、利用する際は無理のない返済計画をたてることに注意が必要です。
参考デンタルローン ｜カードローン・各種ローン｜イオン銀行 (aeonbank.co.jp)
デンタルローンプラス【お客さまページ】│スルガ銀行 (surugabank.co.jp)
クレジットカードでの分割払い
分割払いにクレジットカードを利用する方法もあります。歯科医院がカード払いに対応していれば、その場で利用可能です。
ただし、クレジットカードの分割払いでも金利が発生するため、総支払額は高くなる点に注意してください。また、金利はデンタルローンよりも高めに設定されています。
- 金利：年12%～年15%程度
- 支払期間：3ヵ月～3年程度
※金利、支払期間はクレジットカード会社、契約内容により異なります。
参考分割払い・あとから分割｜クレジットカードの三井住友VISAカード (smbc-card.com)
分割払い｜楽天カード (rakuten-card.co.jp)
銀行・信用金庫の多目的ローン
多目的ローンとは、さまざまな目的（結婚費用、旅行費用など）に使用できるローンのことです。この多目的ローンを歯科矯正治療費に使用することができます。
- 金利：年4%～年7%程度
- 支払期間：6ヵ月～10年程度
※金利、支払期間は金融機関、契約内容により異なります。
ローンを利用するためには審査が必要となります。きちんと銀行などに確認し、歯科医院に必要書類を用意してもらいましょう。
デンタルローンなどの支払い方法については、こちらの記事でくわしく解説しています。あわせてご覧ください。
リンク：歯科矯正費用の負担を軽くするデンタルローン・分割払いとは？
参考多目的ローン（車購入、結婚資金、旅行費用等） | みずほ銀行 (mizuhobank.co.jp)
多目的ローン（無担保） 商品詳細 | みずほ銀行 (mizuhobank.co.jp)
多目的ローン | 目的ローン（自動車ローン・教育ローン他） | NEOBANK 住信SBIネット銀行 (netbk.co.jp)
医療費控除について
歯科矯正は特殊な場合をのぞいて、高い治療費が全額自己負担となります。この高額な費用の負担を軽減できる制度が、「医療費控除」です。
医療費控除とは、1年間の医療費を10万円以上支払った場合に対象となります。生計をひとつにする家族の医療費は合算でき、通院のための交通費（電車代、バス代、タクシー代など）も控除の対象です。申請もれのないように注意してください。
歯科矯正の場合、かみ合わせや咀嚼（そしゃく）機能の改善が目的であれば医療費控除の対象となります。
一方、審美目的（歯並びの見た目をよくする目的）の場合は、基本的に医療費控除の対象外です。
子供の歯科矯正の医療費控除
子どもの歯科矯正は、今後の発育や健康上の問題を改善するための治療である場合が多く、控除の対象となる可能性が高いです。
医療費控除による還付金額の具体例
例）年間医療費：30万円（年収：400万円、家族構成：本人、妻、こども2人）
- 所得税の還付金：約2万円
- 住民税の還付金：約1万円
医療費控除を受ける際は、2月16日～3月15日の期間に確定申告を行う必要があります。普段、確定申告を行わない会社員の方も同様です。
確定申告では、自分で医療費控除額を計算し、提出書類に記入する必要があります。
こちらの記事で、医療費控除の申請方法などをくわしく解説していますので、あわせてご覧ください。
リンク：歯科矯正で医療費控除が適応になるパターンや条件を解説
医療費控除についてお困りの方は、歯科医院やお近くの税務署にお問い合わせください。
参考税金の医療費控除を受けるには、どうすればよいですか？｜治療期間・費用（成人）：よくある質問・何でも相談室：矯正歯科治療のお話｜矯正歯科専門の開業医団体「日本臨床矯正歯科医会」 (jpao.jp)
歯科矯正費用のよくある質問
上の歯や下の歯だけ矯正できる？いくらかかる？
奥歯のかみ合わせは問題ないけど、前歯の出っ歯が気になる……。このような場合、治療の選択肢として考えたいのが「部分矯正」です。
部分矯正とは、前歯など歯の一部を部分的に矯正する治療方法です。
部分矯正には、全顎矯正（奥歯を含む、歯全体）とくらべて治療費を安くできるというメリットがあります。部分矯正の治療費は、だいたい全顎矯正の半分程度です。
つぎに、部分矯正の治療方法別の費用相場をお示しします。
| 治療方法（部分矯正） | 費用 |
|---|---|
| 表側矯正 （ワイヤー矯正） | 20万～60万円 |
| 裏側矯正 （ワイヤー矯正） | 40万～80万円 |
| マウスピース矯正 | 10万～70万円 |
ただし、歯の状態によっては部分矯正では治療がむずかしいこともあります。
くわしくは各歯科医院にお問い合わせください。
参考前歯や奥歯の部分矯正の値段の相場とは？矯正装置別の費用と治療期間｜ブログ (we-smile.jp)
追加料金が発生するとしたらどんなとき？
歯科矯正では、次のようなケースで追加料金が発生することがあります。
- 矯正のために抜歯が必要な場合。
- 矯正治療中に虫歯、歯周病になった場合。
- 矯正治療といっしょに歯のクリーニングやホワイトニングを行う場合。
歯科矯正での追加費用は、医院ごとに異なります。契約前にしっかりと説明を受けましょう。
矯正装置を破損・紛失してしまったとき、追加料金はかかる？
矯正装置を破損、紛失したときは、基本的に追加料金がかかります。ですが、矯正装置の破損などを補償してくれる歯科医院もあるので、契約前に確認すると安心です。
矯正装置を一時的に外す場合に費用はかかる？
矯正中に結婚式や卒業式などで、一時的に装置を外したい場面も出てくるかもしれませんよね。マウスピース矯正は、取り外しが簡単なため問題ありません。一方、ワイヤー矯正の場合は、歯科医院で外してもらう必要があります。
ワイヤー矯正の装置を一時的に外す場合は、費用がかかることが一般的です。それぞれの歯についているブラケットと呼ばれる装置を外すことになり、外す歯の本数によって費用が決まることが多いようです。
また、一時的にでも矯正装置を外していると、歯がもとの位置に戻ろうとしてしまいます。装置を外している期間によっては、歯の戻りを防止するためのマウスピースを作成する追加料金がかかることも。
つぎに追加費用の一例をご紹介します。
- 矯正装置を一時的に外す費用：外す歯の本数×3,000円
- 歯の戻りを防止するためのマウスピース費用：5,000～1万円
※上記の費用は、あくまでも歯列矯正にかかる一般的な治療費（税別）の一例です。
矯正をやり直す場合の費用はどれくらい？
矯正治療終了後に、歯がもとの位置に戻ってしまうことがあります。これを「後戻り」といいます。矯正治療が終わったばかりのころは、動いた歯を支える骨が固まっていないため起きてしまう現象です。
後戻りの予防には、治療後にきちんと保定装置を装着することが大切です。また、親知らずが生えたり、虫歯になったりすることで歯並びが変化する場合もあります。
再治療になった場合、費用は一般的に自己負担ですが、早めに手を打てば治療費を安くおさえることが可能です。
また、歯科医院によっては保証期間を設けているところもあります。治療後に歯並びの変化が気になったさいは、すぐに歯科医院に相談しましょう。
参考保定期間中に後戻りが起きてしまいました。どうしたらいいですか？｜保定：よくある質問・何でも相談室：矯正歯科治療のお話｜矯正歯科専門の開業医団体「日本臨床矯正歯科医会」 (jpao.jp)
途中で治療ができなくなったとき、返金はできるの？
患者側の都合による治療の中断による返金は、歯科医院によって対応が異なります。治療開始後、数ヵ月間は返金保証を行っているところも多いようです。
契約前にしっかりと保証内容を確認してください。
学生・バイト・パートの主婦でもデンタルローン審査は通るの？
アルバイトやパートの方でも、一定の収入があればデンタルローンの審査に通ることはあります。
審査に通らなかった場合でも、配偶者や親に連帯保証人になってもらうことで、審査を通すことも可能です。
参考デンタルローン（分割払い）誰でも使える？審査基準も解説 | 【公式】ばなな矯正歯科 恵比寿 (banana-kyouseishika-ebisu.com)
未成年でもデンタルローンは契約できるの？
未成年の方が歯科矯正治療を受ける場合、保護者の同意が必要になります。
また、法律の改正によって2022年4月1日から、成人年齢が18歳に引き下げられました。しかし、多くのローン会社では「高校生を除く18歳以上」という申し込み制限を設けているようです。
そのため、18歳であっても高校生がデンタルローンを契約することは難しいと思います。
歯並びが気になる未成年や高校生の方は、しっかり保護者の方と相談をしてから矯正治療を検討することをおすすめします。
参考成年年齢引き下げとデンタルローン｜日本クレアス税理士法人 医療事業部 (ca-medical.jp)
急な引っ越しなどで通院できなくなった場合、治療費はどうなる？
引っ越しなどの理由で通院できなくなった場合は、治療の進行状況に合わせて治療費が清算されます。返金額の目安は、こちらを参考にしてください。
リンク：日本臨床矯正歯科医会│転居等で歯科矯正治療が継続できなくなった場合の治療費の清算について
ただし転医の際は、紹介状や各種書類の作成などに追加費用が発生しますので、ご注意ください。
まとめ
歯科矯正は基本的に自費診療となるため、治療費の負担が重くなってしまいがちです。100万円前後の治療費を想定した方がよいでしょう。
しかし、今回ご紹介したように治療方法などによって費用の幅は大きく、支払い制度や支払い方法などもさまざまなものがあります。
費用に不安がある方は、医療費控除やデンタルローンを利用することで、負担を軽くできないか検討してみてください。
大切なことは、自分にとって最適な治療法や支払い方法を選択することです。
『WITH DENTAL CLNIC』では、保険適用外歯科クリニック≒高額というアタリマエを変えて、「高品質・低価格」での治療を目指しています。
もちろん、矯正治療についての無料カウンセリングも行っています。あなたに合った治療プランをいっしょに考えてみませんか？気になった方はお気軽にご相談ください！
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